♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

美月 優 “酔いどれかもめ”

2024年10月06日 | 演歌・歌謡曲

今回はとっても元気な女性演歌歌手の新曲を取り上げることにしましょう。

美月優さんの9月18日発売の『酔いどれかもめ』です。

このブログで美月さんを取り上げるのは初めてになりますが、彼女の名前は以前から知っていました。

デビューは2008年の『あっぱれJAPAN』という曲で、タイトルもさることながらテンガロンハットにミニスカートというユニークなスタイルが注目されました。

そんなわけでスタートが異色の演歌歌手といったイメージがあったのも、私がこれまで取り上げなかった理由と言えるでしょう。

その後は人生応援歌中心に力強い歌をいくつか出していますが、デビューから16年になるのに今回で8枚目とは少なく感じます。5年ほど新曲が出ない期間が2回あり、今回も2年ぶりの新曲です。

まあ個人的な事情か、所属事務所の事情か何かあるのかもしれません。

それはさておき、この『酔いどれかもめ』は調子がよく、聴いても歌っても元気が出る感じの、本当にいい曲だと思います。

まず歌い出しの調子がいい。1番から3番まで冒頭に「ほろほろと」「はらはらと」、「ゆらゆらと」「ふらふらと」、「ひゅるひゅると」「すいすいと」とオノマトペを持ってきて印象づけています。

内容は女性主人公の恋心ですが、その相手の男が浮気性で酒好きであちこちをふらふらしている、それをカモメにたとえて描写しています。

カモメの鳴き声のような効果音が入っているのは面白いし、サビの「罪なあんたは」のところから調子が変わった感じになるのも印象的です。

作曲はこれまで彼女の曲をすべて作っている師匠の大船わたる氏、作詞は礼恭司氏というあまりなじみのない方です。

演歌ファンにはおすすめの曲で、私もこの曲はぜひ歌ってみたいと思います。また、以前の彼女の曲をもう一度聴き直してみたくなりました。

 

MVフルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=0y294YMPbOg

 

本人コメント

https://www.youtube.com/watch?v=Ny_WF7ynyms&t=8s

 

 

 

コメント

真木ことみ “終着の宿”

2024年10月01日 | 演歌・歌謡曲

真夏並みの暑さが続いていますが、早くも10月になりました。これから年末に向けて多くの新曲がまだまだ出てくると思われますが、今回は正統派女性演歌歌手のベテラン、真木ことみさんの新曲を取り上げます。

真木さんは低音を持ち味にした抒情演歌が得意で、9月4日発売の『終着の宿』もそんな彼女にふさわしい安定感のある本格演歌です。

内容は女性主人公が、別れた相手への未練心をかかえながら旅に出て、北国の港にある宿で一人淋しく手紙を書いたり、お酒を飲んだりしでいる心情を歌っています。

歌詞の冒頭に出てくる「海峡束風(かいきょうたばかぜ)」の束風という言葉は聞き慣れないのですが、調べると「冬に主に日本海側で、北西方向から吹く強風。豪雪をもたらす。」とありました。

その風の音を聞きながら、しみじみと想いにふけっている女性の姿が浮かんできます。

タイトルにある「終着」から、舞台は鉄道の終着駅のあるところと思われ、3番では始発の汽笛を聞いて、その汽車に乗って相手に会いに行きたいとの叶わない望みが歌われます。

作詞はベテランの池田充男氏、作曲は夏川寿里亜氏で、あまりなじみがなく新進作曲家のようです。

演歌ファンには特におすすめできるいい曲で、カラオケでもきっと多くの人に歌われることでしょう。

 

https://www.youtube.com/watch?v=05I0tPGhsyw

コメント

二見颯一 “泣けばいい”

2024年09月24日 | 演歌・歌謡曲

女性新人歌手に続いては、25歳の若手男性演歌歌手、二見颯一さんを取り上げたいと思います。

二見さんの新曲は8月7日発売の『泣けばいい』です。

彼は幼い頃からの民謡の素養があり、デビュー曲『哀愁峠』など民謡を活かした曲や、レトロ感のある列車もの、また昨年の『罪の恋』では不倫の恋という新境地など多彩な曲を歌ってきています。

そして今度の『泣けばいい』ではがらりと趣向を変えて、しっとりとした歌謡バラードにチャレンジしています。

私は最初この曲を聴いたときは、正直なところ何か地味で面白くない曲だといった印象を持ちました。でもこういった曲は聴くほどに味わい深くなってきて、耳になじんでくる感じがします。

内容は、別れた相手への切々とした恋心を歌うもので、ゆったりしたメロディーに素直な感情を表した歌詞をのせた印象的な曲になっています。

作曲は堀内孝雄氏で、さすがにうまい曲づくりと感じさせますし、作詞は演歌のベテラン石原信一氏が手掛けています。また編曲の丸山貴幸氏は伴奏のピアノも担当しています。

二見さんの歌唱は、基本がしっかりしているだけに、こういう曲も実にうまく歌っていて、出だしは淡々と、そして次第に感情を盛り上げて行くのが巧みです。

静かな曲なので、カラオケでは盛り上がっているような場には合わないかもしれませんが、お互いにじっくり聴かせる場ならもってこいでしょう。

歌謡曲ファンにも演歌ファンにもおすすめできる一曲です。

 

MVフルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=GC4sO2jV6MQ

 

本人コメント動画

https://www.youtube.com/watch?v=gT_eKFfd3Co

 

コメント

里野鈴妹 “バカ酒場”

2024年09月17日 | 演歌・歌謡曲

7月、8月に出た新曲で取り上げたいものがまだありますが、今回はフレッシュな新人演歌歌手を紹介しましょう。

9月4日に『バカ酒場』でデビューした里野鈴妹(さとのすずめ)さんです。

兵庫県川西市出身の23歳、昨年の日本クラウン新人オーディション準グランプリを獲得しており、「あなたの心に届けたい…スマイル演歌」がキャッチコピーです。

彼女の魅力は何と言っても明るいキャラクターでしょうね。趣味が食べることと演歌のコンサートに行くことだそうで、根っからの演歌好き。デビュー曲も本当に楽しそうに歌っていて、好感が持てます。

『バカ酒場』というタイトルはインパクトがあって、際物的な印象ですが、本格的なメジャー演歌です。

このタイトルはどちらから読んでも「ばかさかば」の回文になっています。

主人公は男性で、好きな女性がいながら、さすらい者ゆえに身を引く自分のことを「バカ」と表現し、旅をしながら酒場で飲んでいる未練心を歌ったものです。

作曲は演歌の名手、水森英夫氏で、作詞は若手演歌歌手中心に書いている菅麻貴子氏、編曲はこれも名手の伊戸のりお氏と盤石の布陣で、この新人歌手にかける意気込みが伺われます。

とにかく聴いても歌っても心地よくなるのは請け合いの演歌ですので、多くの方におすすめします。

こういう若い演歌歌手が活躍して、演歌・歌謡曲をどんどん盛り立てていってほしいものです。

 

MVフルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=kUQSM03vFUE

 

キャンペーンでのコメント動画

https://www.youtube.com/watch?v=ngLfU1gSSg0

 

 

コメント

杜このみ “夕霧港”

2024年09月07日 | 演歌・歌謡曲

真夏の暑さが続く中、9月になりました。7月に発売された新曲でまだ取り上げていないもので、いいのがいくつか残っています。そこで早い内に取り上げておこうと思います。

まず、杜このみさんの新曲で7月17日発売の『夕霧港』です。昨年の『葦風峠』は、彼女が結婚・出産で休業した後、3年ぶりの新曲で、なかなかしっとりしたいい曲でした。

そして今回の『夕霧港』もよく似た曲調で、作詞:円香乃氏、作曲:岡千秋氏、編曲:南郷達也氏は全く同じです。

タイトルの漢字3文字、読み仮名で7文字も同じです。

内容は女性主人公が相手を想う切なさを歌っているのは共通ですが、舞台が峠から港に変わり、前曲は3年以上別れている相手を待つ心情で、今回はまさに別れに際しての心情を歌っています。

また、歌詞の「探さないでねもう二度と」のとおり、つらい気持を断ち切るけなげさが表現されています。

この曲の大きな特徴として「オーエヤサーの浜歌に」の民謡調の部分があります。彼女は元々民謡歌手を目指していただけに、本領を発揮しています。

淡々と始まる曲が、この「オーエヤサー」のところでぐっと引き締まり、タイトルの「夕霧港」で余韻を残して終える、うまい構成になっています。

多くの方に聞いてほしい、そしてカラオケでも歌ってほしいおすすめの一曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=geoy3ORKdwA

コメント (2)