♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

五十川ゆき “三日月と赤い橋”

2024年10月31日 | 演歌・歌謡曲

月日の過ぎるのは本当に早いもので、もう10月も末日になりました。

10月のしめくくりに今回取り上げますのは、五十川ゆきさんの9月11日発売の新曲『三日月と赤い橋』です。

五十川さんのイメージは、大人の歌謡曲を歌うのが上手な歌手といった感じが強いです。それは彼女の人気が急上昇したのが『愛はさりげなく』だったからでしょう。

その後も昨年の『愛のままで愛を眠らせて』まで、いくつもいい歌謡曲がありました。

一方、彼女はもう一つの持ち味として、女性の情念をテーマにした本格演歌があります。

今度の新曲『三日月と赤い橋』はまさにその女の情念を歌い上げた聴き応えのある本格演歌です。

曲の舞台は佐賀県の嬉野温泉なのでご当地ソングの演歌で、赤い橋はこの地に実際にある赤い欄干の橋のことです。

赤い橋を自分に、三日月を恋人になぞらえ、女性主人公の激しい恋心を表現しています。

歌詞では「私の胸を突き刺して」「このままいっそ葬って」といったドキッとする表現があります。

作詞は冬弓ちひろ氏で、これまでも五十川さんの曲をいくつか書いています。作曲は演歌のベテラン、岡千秋氏です。

演歌ファンを中心におすすめしたい一曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=L9E9vJQOlOo

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三丘翔太 “ゆうなぎの唄”

2024年10月22日 | 演歌・歌謡曲

今回取り上げますのは、三丘翔太さんの10月16日発売の新曲『ゆうなぎの唄』です。

三丘さんは若手演歌歌手の中でも異色の存在といっていいでしょう。カラオケ喫茶を営む祖父母の影響で幼い頃から演歌に興味を持ち、高校1年でNHKのど自慢のチャンピオンになっています。

異色なのは昭和の懐メロが得意で、1000曲を超えるレパートリーがあることでしょう。YouTubeでは「三丘翔太ちゃんねる」を開設し、ひとり紅白歌合戦、懐メロボーイ名曲コレクションといったコンテンツでその豊富なレパートリーを披露しています。

「懐メロボーイ」「懐メロの伝道師」といったキャッチフレーズがそんな彼の特徴をよく表しています。

さて、新曲の『ゆうなぎの唄』は恋愛ソングではなく、海辺の街で暮らす人々の情景をゆったりした三拍子のメロディーにのせて歌う、哀愁感ただよう素晴らしい曲です。

こういう曲は三丘さんの真骨頂といってよく、その歌唱は聴く人それぞれが持つ、故郷や過ぎた日々への懐かしさを感じさせるものだと思います。

1番では子ども達をやさしく見守る人々、2番では漁師が仕事に精を出す姿、3番では街のなごやかな団らんの様子、とそれぞれ味わい深い歌詞で表現されています。

作詞は前田たかひろ氏で、この方は安室奈美恵さん、KinKi Kids, ももいろクローバーZなど主にJ-POPの歌詞を書いており、この曲はちょっと異分野と言えるでしょう。

作曲は演歌の名人である師匠の水森英夫氏です。

この曲は演歌ファンにも、歌謡曲ファンにも、また懐メロの好きな人にもお勧めできますし、カラオケで歌えばきっと心地よいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=acmPy064tnY

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こおり健太 “裏町蛍”

2024年10月14日 | 演歌・歌謡曲

女性歌手が二人続きましたので、このあたりで男性歌手もといったわけで、こおり健太さんの9月11日発売の新曲『裏町蛍』です。

こおりさんは2008年デビューの41歳、もう中堅どころといったキャリアで、とにかく切ない女唄をうまく歌う男性歌手としては右に出る者がいないと言っても過言ではありません。

「おんな唄の伝道師」という呼び名がまさにぴったりだと思います。

今回の『裏町蛍』も彼の持ち味を存分に発揮した曲で、女性のくるおしいまでの切ない恋心を表現しています。

自分の心境を蛍に例え、恋の火をともしているけれど、飛べずに夢見ているだけの裏町の蛍というわけです。

高音部の何ともいえない泣き節がうまいですね。これはなかなか真似ができません。

演歌ファンには自信を持っておすすめできる一曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=FP3vugk0U1Y

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美月 優 “酔いどれかもめ”

2024年10月06日 | 演歌・歌謡曲

今回はとっても元気な女性演歌歌手の新曲を取り上げることにしましょう。

美月優さんの9月18日発売の『酔いどれかもめ』です。

このブログで美月さんを取り上げるのは初めてになりますが、彼女の名前は以前から知っていました。

デビューは2008年の『あっぱれJAPAN』という曲で、タイトルもさることながらテンガロンハットにミニスカートというユニークなスタイルが注目されました。

そんなわけでスタートが異色の演歌歌手といったイメージがあったのも、私がこれまで取り上げなかった理由と言えるでしょう。

その後は人生応援歌中心に力強い歌をいくつか出していますが、デビューから16年になるのに今回で8枚目とは少なく感じます。5年ほど新曲が出ない期間が2回あり、今回も2年ぶりの新曲です。

まあ個人的な事情か、所属事務所の事情か何かあるのかもしれません。

それはさておき、この『酔いどれかもめ』は調子がよく、聴いても歌っても元気が出る感じの、本当にいい曲だと思います。

まず歌い出しの調子がいい。1番から3番まで冒頭に「ほろほろと」「はらはらと」、「ゆらゆらと」「ふらふらと」、「ひゅるひゅると」「すいすいと」とオノマトペを持ってきて印象づけています。

内容は女性主人公の恋心ですが、その相手の男が浮気性で酒好きであちこちをふらふらしている、それをカモメにたとえて描写しています。

カモメの鳴き声のような効果音が入っているのは面白いし、サビの「罪なあんたは」のところから調子が変わった感じになるのも印象的です。

作曲はこれまで彼女の曲をすべて作っている師匠の大船わたる氏、作詞は礼恭司氏というあまりなじみのない方です。

演歌ファンにはおすすめの曲で、私もこの曲はぜひ歌ってみたいと思います。また、以前の彼女の曲をもう一度聴き直してみたくなりました。

 

MVフルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=0y294YMPbOg

 

本人コメント

https://www.youtube.com/watch?v=Ny_WF7ynyms&t=8s

 

 

 

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真木ことみ “終着の宿”

2024年10月01日 | 演歌・歌謡曲

真夏並みの暑さが続いていますが、早くも10月になりました。これから年末に向けて多くの新曲がまだまだ出てくると思われますが、今回は正統派女性演歌歌手のベテラン、真木ことみさんの新曲を取り上げます。

真木さんは低音を持ち味にした抒情演歌が得意で、9月4日発売の『終着の宿』もそんな彼女にふさわしい安定感のある本格演歌です。

内容は女性主人公が、別れた相手への未練心をかかえながら旅に出て、北国の港にある宿で一人淋しく手紙を書いたり、お酒を飲んだりしでいる心情を歌っています。

歌詞の冒頭に出てくる「海峡束風(かいきょうたばかぜ)」の束風という言葉は聞き慣れないのですが、調べると「冬に主に日本海側で、北西方向から吹く強風。豪雪をもたらす。」とありました。

その風の音を聞きながら、しみじみと想いにふけっている女性の姿が浮かんできます。

タイトルにある「終着」から、舞台は鉄道の終着駅のあるところと思われ、3番では始発の汽笛を聞いて、その汽車に乗って相手に会いに行きたいとの叶わない望みが歌われます。

作詞はベテランの池田充男氏、作曲は夏川寿里亜氏で、あまりなじみがなく新進作曲家のようです。

演歌ファンには特におすすめできるいい曲で、カラオケでもきっと多くの人に歌われることでしょう。

 

https://www.youtube.com/watch?v=05I0tPGhsyw

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