真夏並みの暑さが続いていますが、早くも10月になりました。これから年末に向けて多くの新曲がまだまだ出てくると思われますが、今回は正統派女性演歌歌手のベテラン、真木ことみさんの新曲を取り上げます。
真木さんは低音を持ち味にした抒情演歌が得意で、9月4日発売の『終着の宿』もそんな彼女にふさわしい安定感のある本格演歌です。
内容は女性主人公が、別れた相手への未練心をかかえながら旅に出て、北国の港にある宿で一人淋しく手紙を書いたり、お酒を飲んだりしでいる心情を歌っています。
歌詞の冒頭に出てくる「海峡束風(かいきょうたばかぜ)」の束風という言葉は聞き慣れないのですが、調べると「冬に主に日本海側で、北西方向から吹く強風。豪雪をもたらす。」とありました。
その風の音を聞きながら、しみじみと想いにふけっている女性の姿が浮かんできます。
タイトルにある「終着」から、舞台は鉄道の終着駅のあるところと思われ、3番では始発の汽笛を聞いて、その汽車に乗って相手に会いに行きたいとの叶わない望みが歌われます。
作詞はベテランの池田充男氏、作曲は夏川寿里亜氏で、あまりなじみがなく新進作曲家のようです。
演歌ファンには特におすすめできるいい曲で、カラオケでもきっと多くの人に歌われることでしょう。