久しぶりの男性歌手です。まつざき幸介さんは小田純平さんの弟子なので、どんな曲が提供されるのか新曲が出るたびに注目しています。
最近は『涙のピリオド』『哀しみのアドレス』『悲愛』と女性の失恋の心情を歌った曲が3曲続きましたが、今回は久々の男唄で、2月8日発売の『おもいで通り雨』です。
内容的には2019年にA面として再発された『雨音』と同じく、これまでに歩んだ人生をしみじみ振り返る心境を歌っています。
ただ、『雨音』では主人公が酒場で一人飲みながら思い出にひたる情景でしたが、今回はお酒は出てきません。そのため誰にとっても、とりわけ私のようにお酒を飲まない者には一層親しみやすく共感を持てる曲になっています。
1番の歌詞だけだと主人公は男女いずれとも解せるのですが、2番になると別れた相手の女性のことを思い出していて男唄だとわかります。
「女は… ほんの少しうそもつく」と、ちょっぴり嫌味を混ぜているのは面白い歌詞だと思いました。
人生を静かに振り返るこういう曲もいいもので、元気を鼓舞するような人生応援歌とはまた違った趣きがありますね。
彼の『雨音』は私にとってカラオケで忘れがたい曲なのですが、この『おもいで通り雨』も私の愛唱曲に是非加えたいと思っています。
演歌ファンにも歌謡曲ファンにもおすすめしたい一曲です。