今回もどちらかといえば個性的な若手男性演歌歌手です。松尾雄史さんで、ルックスはまあ今風のちょっと格好付けたような若者といったイメージで、個性的なのは声と歌い方でしょうね。
粘っこい声というのか、耳に残る感じがあります。歌い方も巻き舌やうなりを使うことが多いです。そのへんがあえてスマートさを売りにする他の若手の歌手と差異化されていて目立っています。
さて、4月3日に発売された新曲が『赤羽ノスタルジー』です。東京のご当地ソングですが、赤羽を舞台のものは珍しく、ほとんど見当たりません。これまで東京の地名で曲名に出てきたのは新宿・渋谷・銀座・赤坂・六本木・原宿などが思い浮かびます。
私は東京のことはよく知らないのですが、赤羽は下町情緒にあふれた繁華街があるそうです。
この『赤羽ノスタルジー』はそんな赤羽を舞台に、男性主人公が別れた恋人のことを想い、後悔する心情を歌っています。格好をつけた都会派歌謡ではなく、素直な心境が出ている感じで、サビの「今じゃ後悔ばかりさ」の部分はうなりをしっかり効かせています。
冒頭の「心配しないで、幸せよ」は相手の女性の台詞で、ここは面白い工夫だと思います。
曲調はミディアムテンポのメジャー歌謡曲といったところで、心地よいメロディーです。
作詞は歌謡曲を多く書いている、もりちよこ氏、作曲は師匠でベテランの水森英夫氏です。
こういう曲はカラオケではちょっと意外性をねらって歌うのがいいかもしれません。多くの方におすすめしたい曲です。