社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

2月24日(日) 期せずして、地域活性化の現場に遭遇。

2019年02月26日 23時46分37秒 | 2019年

 7時起床。温泉につかる。頭からお湯をかぶったら塩成分が目に入り、一気に目が醒める。

 8時から朝食。郷土料理のけの汁や貝焼き味噌などを頂く。

 朝食後、そのままチェックアウト。駅までの道がカチカチに凍っていて滑るのなんの。

 鰺ケ沢駅8時50分発の五能線普通列車弘前行きに乗る。本当は11時43分発のリゾートしらかみ1号を予約してあるのだが、ここからは海沿いを走るわけでもないので、普通の気動車(キハ40系)に乗ることにした。鉄道オタクにとってのキハ40系は、リゾートしらかみに匹敵する魅力があるのだ。

 せっかくなので連結部の乗務員さん用の薄っぺらい席に座る。連結部分なので音がうるさくて車内放送は聞き取れないし、かなり揺れる。レールの継ぎ目ごとに聞こえてくるガタンゴトンという音と少し遅れてやってくる振動、カーブでの大きな横揺れを全身で感じながら時を満喫する。

 五所川原駅で少し停車時間があったので、接続している津軽鉄道のホームへ行ってみる。ちょうどストーブ列車の準備がされていて、多くの人が集まり始めていた。昨日の段階ではこのストーブ列車に乗るという選択肢もあったのだが、だるまストーブ世代ではなく思い入れが全くないので却下となった。しかし、いつかは乗ってみたいものだ。

 しばらく走ると、進行方向右手に岩木山が見えてくる。雄大でかっこよく、とてつもない存在感がある。

 1時間ほど乗った頃、10時前に藤崎駅で下車。りんごの品種「ふじ」発祥の地である。

 駅を出ると、目の前の通りで「なべワングランプリ」というイベントが始まったばかりだった。近隣地域から14の団体がオリジナルの鍋を出品し、参加者の投票でグランプリを決めるイベントで、今年で10回目の開催になるそうだ。

 せっかくなので私も会場を散策し、ワゲモンド(藤崎町若手農業者の会)が出品している「ふんちゃぎカレーうどん」を食べてみた(「ふんちゃぎ」は地名の「藤崎」という意味)。1杯300円という価格にしてはしっかりとしたボリュームがあり、具材も豊富だ。地元産の野菜もたくさん入っている。カレーの味は辛さ控えめで食べやすい。美味しかったので、このお店に1票投票した。ちなみに、投票は使った割り箸を投票箱に入れる。

 会場を抜けて5分ほど歩き、平川沿いに出る。この場所は冬に白鳥が飛来することで有名で、実際に行ってみると想像以上にたくさんの白鳥が羽を休めていた。ただ、見に来た人間たちのあげる餌(近くで販売されている)に群がる鴨たちとは対照的に、白鳥はみんな人間たちと距離を取っている。「私たちはそんな軽い女…じゃなくて鳥じゃないわよ」と言っているようだ。その媚びない感じがまた魅力的である。

 「なべワングランプリ」の会場へ戻ると、先ほど以上に混雑していた。失礼な話だが、この地域にこんなに人がいるのかと驚かされる。

 そばの矢車の「そば粉で豚汁。牛乳味噌仕立て」と、黒石こみせ通り商店街振興組合の「いわしつみれ汁」を食べる。後者は友情参加という形の参加なので投票の対象ではないのだが、これがめちゃくちゃ美味しかった。鰯の出汁がよく出ていて、濃厚なスープになっていた。これでラーメンや雑炊にしたらさぞかし美味しいだろう。

 藤崎駅11時35分発の普通列車弘前行きに乗り、終点の弘前へ。今度はオレンジ色のキハ40に乗ることができた。弘前までの所要時間は約20分。途中、川部駅で方向転換をする。一応、川部駅で五能線は終点となり、そこから先は奥羽本線となる。

弘前駅では弘南鉄道の車両も見ることが出来た。

 駅前からバスに乗り、弘前公園へ。お城の周りのお堀が凍っている。これはこれで攻め込むのはつらそうだ。

 せっかくなので弘前城の天守を見ようと思ったのだが、お城なので道が入り組んでいるのと雪で地面が凍っていたりぐちゃぐちゃになっていたりして、辿り着くのにかなり時間が掛かった。そして、苦労した割には天守が小さく、ちょっとがっかりした。ただ、デザイン的にはお洒落でかっこいいと思う。

 予想外に時間が掛かってしまったので、駅前までタクシーに乗る。お城の前から乗ったので、運転手さんから「お城見てきたんだ?小さかったろ?」と話しかけられ、それをきっかけに話が弾む。弘前城や津軽藩の歴史、津軽弁と南部弁の違い、弘前の産業の状況など、面白い話をたくさん聞かせて頂いた。結果的に、タクシーに乗ったのは正解だった。

 駅前のバスターミナルから、青森空港行きのバスに乗る。所要時間は約1時間。10分ほど走ったところで眠ってしまい、気付いたら空港の建物が見えていた。

 本当は弘前駅周辺のカフェでまったりする予定だったのだが、それは時間的に難しかったので、空港での待ち時間にアップルパイとりんごジュースで糖分補給をする。アップルパイが予想をはるかに超えて美味しくて驚かされる。りんごがほぼそのまま入っている。

 青森空港15時05分発のJAL146便に乗り、羽田へ戻る。羽田からはバスで新横浜へ帰ってきた。

 仙台から戻ってくる妻と娘とタイミングがほとんど一緒だったので、駅前で待ち合わせて一緒に買い物をしてから帰る。

 娘をお風呂に入れてから、夕食。帰り道にマイバスケットで購入したお弁当。

 眠ろうと寝室に入ったら、娘が枕を抱きしめて眠っていた。かわいい。

 23時半前に就寝。