7時起床。あまりに寒いので、今日からジャケットを着て出勤する。まあ、本来は昨日から着るべきだったのだが。
午前中は、オフィスから徒歩圏内の企業へ出張。本来の支援先ではなく、外部からの依頼によって訪問した企業で、先方が私たちの組織を知らない分アウェイな環境だったのだが、非常に面白い事業の話を聞くことが出来た。
オフィスへ戻る途中に寄ったローソンで、枇杷ジュースを発見。千葉県の道の駅「枇杷倶楽部」が販売しているもので、そこへは以前坂東巡礼の際に一度寄ったことがあったので、懐かしさから購入してみる。味はまさに枇杷そのもので、何なら皮のようなものまで入っていて、美味しかった。久しぶりに、また枇杷倶楽部へ行きたいものだ。
昼食は、「CHIKICHIKI&TANTAN」で、シュリンプと揚げカリフラワーのパスタを食べる。見た目はちょっと…だが、味はとても美味しい。
午後からは、埼玉の蕨へ出張。これも外部からの委託事業で、実家から近いということで私に割り振られた。そのため、そのまま実家へ帰れるよう、金曜日の午後にアポを取ったのである。蕨は、実家のある西川口から大宮方面へ1駅行ったところであるが、訪れるのは本当に久しぶりで、何とも懐かしかった。高校時代、実家から南浦和の予備校へ自転車で通っていたので、蕨駅前や線路沿いの道は毎日のように走っていたのだ。それももう、10年も前のことである。
出張を終え、南浦和へ移動して、丸広百貨店に入っている「ぼてじゅう」へ。お店の前の張り紙に、今月末で閉店する旨が書かれていて、心底驚く。このお店は、現在チェーン展開している「ぼてじゅう」の1号店で働いていたご夫婦が独立(のれん分け)して開いたお店で、それ故チェーンの「ぼてじゅう」にはない斬新なメニューがあって、時にはそれが大外れするという何とも微笑ましい事件もあったが、ここのお好み焼き・モダン焼きの美味しさはダントツだった。3年ほど前にご主人が亡くなり、それ以降は女将さんと息子さんが中心となってお店を切り盛りしてきた。しかし、女将さんも年を重ねられ、ついに引退することとなり、閉店することを決めたそうだ。
最後の注文は、これまでずっと大好きだったモダン焼き。時間が早く、まだ他にお客さんがいなかったこともあって、女将さんとゆっくり話をしながら頂く。私は、かれこれ10年、高校生の頃からこのお店に通っていた。家族と来たことはなかったが、友人たちはもちろん、歴代の彼女はほぼ全員連れてきている。神奈川へ引っ越してからは訪れる頻度が低くなっていたが、それでも女将さんは私のことをずっと覚えていてくれて、「お久しぶり」と迎えてくれた。私にとって、もはやこのお店はただのお好み焼き屋ではなかった。このお店で、本当にたくさんの思い出を積み重ねてきたのだ。しかし、よく考えてみれば、いつかはこういう日が来るのである。本当に残念だし、じゃあこれからどこでお好み焼きを食べればいいのかと愚痴のひとつも言いたくなるが(実際女将さんに言ってしまった)、これまでずっと美味しいお好み焼きを食べさせてくれたことに感謝したい。そして、閉店前にもう1度、食べることが出来たことのありがたさをひしひしと感じている。まだ少し早いですが、長い間、お世話になりました。お疲れ様でした。ここで食べたお好み焼きは、おそらくこの先も、僕にとって一番美味しいお好み焼きです。本当に、ありがとうございました。
お店を出てすぐに、思わず昔の彼女に電話をしてしまう。連絡を取るのは、もうかれこれ5年振りぐらいだろうか。向こうはもう結婚もしているので、急に連絡するのもどうかと思ったのだが、どうしてもこのお店のことを教えてあげたかった。歴代の彼女の中で、このお店に一番よく一緒に来たのがこの彼女で、彼女もここのお好み焼きが大好きだったのである。今回の話は彼女にとっても驚きだったようで、閉店までに一度行ってみると言っていた。今から考えてみれば私も随分衝動的な行動に出たものだが、おかげで久しぶりに彼女の元気な様子を伺うことが出来たので良かった。
18時半前に実家へ帰宅。思った以上の喪失感で一気に体が重くなっていて、21時過ぎには横になる。よく考えてみれば、本格的な行きつけのお店がなくなるという経験は、今回が初めてかもしれない。まさか、こんなに寂しいものだとは…。