ふざけた結婚式

土曜の朝早く　電話の音　で目を醒まされた女が、

寝ぼけながら　受話器をとると、

それは兄のように親しくしている　高校時代　の友人からだった。

友人　：　”今から　東京に出て来い。

今晩　長野でオマエの結婚式を挙げる。”

結婚式の話などそれまで全く出ていなかったし、

もともと挙げるつもりなどなかった女は

　そんな話を急に云われても

どうも　ピン　と来なかった。

その上　低血圧で　朝に弱く　ぼーと　したまま

隣で寝ていた男に　そのことを　そのまま伝えた。

男　：　”今日は　ソフトボールの試合があるから無理や！”

と、男も　又　人事のように　云う。

女がそのことを　友人に伝えると、、、

友人　：　”無理をして予約をとった。　

今更　キャンセルはできん　

誰でもいいからアメリカ人を連れて来い！”



　誰でもいいから、、、という言葉に　しぶしぶ　男は承知をし　

持っていたたった一枚の　スーツ　を取り出し、二人で　東京に向った。

東京に着き、大急ぎで　女のドレスを借りに行き、もう一組の友人たちもいれ、

６人で長野の茅野市に向った。











　　

From event

そんなふうに　始まった　ふざけた結婚式　は

　自分たちの為と云うより　計画を立ててくれた友人の為にしたようで

あの時は　なんの　感動　も感じなかったが、

２８年経った今　心から　結婚式を挙げてくれた　友人に　感謝　することだ。


　　

From event

私たちは５月１６日に結婚式を挙げ　

翌々日の１８日に　ながい手続きを終え　正式に籍を入れることが出来た。


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