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2020年12月29日 09時05分59秒 | 音楽ネタ

スクリッティ・ポリッティの事は、昔も今もほとんど知らない。このアルバムが出た当時も、名前くらいしか知らなくて、打ち込みシンセポップみたいなものと思っていた。ま、当たらずも遠からず、といった感じかな(笑) 打ち込みシンセポップには違いないが、思ってたよりファンキーだった。

先日ネタにしたジョン・アンターソンと同じく、このアルバムも1988年当時FM大阪でヘビロテで、何度か聴いているうちに買ってしまった(笑) 打ち込みではあるが、サウンドの印象はクールなファンク、けどグリーン・ガートサイドのボーカルが頼りないというか、小さな声で歌うというより呟いてる感じで、ほんとデジタルな肌触りのファンク、といった雰囲気である。このグリーン・ガートサイドという人、ライナーの写真とか見ると、ほっそりしたイケメンて感じで、明らかに肉体派ではなく、迫力ある歌を聴かせるようには見えないのだが、後に、彼がステージで歌ってる写真を見たら、意外と筋骨隆々だったので、訳分からなくなった記憶がある(笑)

そんな訳で、サウンドもボーカルもクールな雰囲気のアルバムだが、何度か聴いてるうちにハマってしまうものがある。頼りなげなボーカルも、気がつくと癖になってる感じ(笑) 曲の出来も良いし、なかなかの好盤だ。ライナーにもあるが、スクリッティ・ポリッティはデビュー以後、独特の解釈でブラック・ミュージックを追求しており、この『プロビジョン』の前作にあたる『キューピッド&サイケ85』は、打ち込みファンクの名盤らしい。それを見て興味を覚えたので、後に『キューピッド&サイケ85』を聴いてみたが、特に良いとは思えなくて、それきりレコード棚に突っ込んだままだ。今聴いてみたら印象は違うのだろうか。

スクリッティ・ポリッティは、グリーン・ガートサイドのソロ・プロジェクトのような形で、現在も活動を続けているらしい。デビューから現在までに出したアルバムは5枚だけだそうで、大変な寡作である。ボストン以上(笑) 『プロビジョン』が出た頃も、知る人ぞ知る存在みたいだったけど、それは今でも変わらないようだ。そのアルバムたちも、現在入手困難みたいで、80年代を代表する存在とは言い難いが、このまま知る人ぞ知るバンドで終わってしまうのも残念だな。


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