MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500選
300位→281位
☆300位☆
Eat A Peach/The Allman Brothers Band (1972)
イート・ア・ピーチ/オールマン・ブラザーズ・バンド
レコーディング中にデュアン・オールマンが亡くなり、この2枚組アルバムはデュアン在籍時の録音とデュアン抜きの録音とで構成されているが、どちらも遜色はなく素晴らしい出来映えだ。デュアン抜きの曲では「時はもう無駄に出来ない」などでの、グレッグの作曲センスが冴えている。デュアン存命時の曲では「ワン・ウェイ・アウト」「トラブル・ノー・モア」のブルース・カバーが白眉。
☆299位☆
Friends/Elton John -Original Soundtrack- (1971)
フレンズ(オリジナル・サウンドトラック盤)/エルトン・ジョン
新進気鋭のロッカーがティーンエイジャーを題材にした青春映画のサントラを手がけるのは、当時のトレンドであっただろう。エルトン-バーニーの詩情溢れる曲たちは、見事なまでに映画にフィットしており、見ていなくても楽しめる。タイトル曲はエルトンのキャリアからすると地味だが、彼の代表的な名曲たちと比較しても遜色ない名曲である。
☆298位☆
Fire And Water/Free (1970)
ファイア・アンド・ウォーター/フリー
ヒット曲「オールライト・ナウ」を含むフリーの出世作であり代表作。「オールライト・ナウ」ばかりが目立つが、タイトル曲はじめ収録曲は佳曲揃い。ロジャース-フレイザーのソングライターコンビは絶好調だったようだ。20才そこそことは思えない、深みのあるブルース解釈も素晴らしい。特にポール・コゾフのギター・プレイは凄みだけでなく狂気すら感じさせる。
☆297位☆
Eli And The Thirteenth Confession/Layra Nyro (1969)
イーライと13番目の懺悔/ローラ・ニーロ
1stほどではないが、ポップな曲を披露する反面、情念を吐き出すようなエキセントリックな曲も多く、ローラが最も才気走っていた時期のアルバムと言えるのでは。一度聴いたら、聴く者を虜にせずにはおかない世界だが、一般受けは確かに難しいだろう。スリー・ドッグ・ナイトの「イーライがやってくる」のカバーが全米トップ10入りしたのが不思議なくらい。
☆296位☆
Hittin' The Note/The Allman Brothers Band (2003)
ヒッティン・ザ・ノート/オールマン・ブラザーズ・バンド
90年代初頭に復活したオールマンズが、ウォーレン・ヘインズとデレク・トラックスのギタリスト2人を擁して発表した21世紀のオールマンズの姿がここにある。どの曲も豪快で迫力満点、かつてと比べると、まるで重戦車のようだ。しかし、ブルース・フィーリングは忘れず、ジャムの精神も引き継がれている。相変わらず曲も良い。オールマンズは決して過去のバンドではなかった。
☆295位☆
The Very Best Of The 5th Dimension/The 5th Dimension (1999)
ベリー・ベスト・オブ・フィフス・ディメンション/フィフス・ディメンション
60年代から70年代にかけてヒット・チャートの常連、2曲の全米No.1ヒットを持つヒットメーカーだが、現在では忘れられてるかも。メンバー全員黒人とは思えない、サイケでポップでオシャレなサウンドが特徴のコーラス・グループ。ローラ・ニーロの曲を多く取り上げヒットさせたが、確かに本人のバージョンよりも洗練されたポップスに仕上げている。素晴らしい。
☆294位☆
Venus Isle/Eric Johnson (1996)
ヴィーナス・アイル/エリック・ジョンソン
エリック・ジョンソンの、ギタリストとして以上にソングライター、プロデューサーとしての才能が発揮されたアルバム。ドラマティックで華麗にアレンジされたアンサンブルが楽しめる。小粋なインスト「マンハッタン」も本作で聴ける。コンセプト・アルバムのような作りだが、収録曲それぞれも出来が良いので、曲単位で聴いてみるのも良い。
☆293位☆
Night And Day/Joe Jackson (1982)
ナイト・アンド・デイ/ジョー・ジャクソン
ジョー・ジャクソンのピアノ以外は、ベース、ドラム、パーカッションという編成で録音されたアルバム。跳ねるようなピアノにパーカッションが絡むサウンドは、ラテン風でもファカラティーナ風でもあり、人種のるつぼと言えるニューヨークを表現しているかのよう。「ステッピン・アウト」がヒットしたが、それ以外の曲もグレードが高く、聞き飽きないアルバムである。
☆292位☆
Exit Stage Left/Rush (1981)
ラッシュ・ライブ~神話大全/ラッシュ
ラッシュがプログレ・ハード・ロック・トリオであった時期の集大成ライブ盤。お馴染みの曲が並ぶセットリストは圧巻。とにかく超絶技巧を駆使した演奏は凄いの一言。加えて、ドラマティックであり一緒に口ずさんでしまう大衆性も素晴らしい。隙なく構築された完全無欠のライブ盤の名作である。邦題もそんなラッシュのイメージを実に上手く表現した名邦題と言える。
☆291位☆
Best Of England Dan & John Ford Coley/England Dan & John Ford Coley (1979)
ベスト・オブ・イングランド・ダン&ジョン・フォード・コリー/イングランド・ダン&ジョン・フォード・コリー
1976年のヒット「秋風の恋」は70年代を代表する名曲である。ただ、彼らはこの曲以外にも名曲を世に送り出している事を忘れてはならない。カントリーやフォークのテイストを感じさせるサウンドをバックに、「眠れぬ夜」「愛こそ証」といった曲もヒットさせている。「雨のうた」「涙の面影」といった曲で聴けるプログレ的展開も面白い。
☆290位☆
Led Zeppelin Ⅳ/Led Zeppelin (1971)
レッド・ツェッペリンⅣ/レッド・ツェッペリン
厳密には、このアルバムにタイトルはないが、一番有名なアルバムである。名曲揃い。「ブラック・ドッグ」「ロックンロール」「天国への階段」が並ぶA面も良いが、「ミスティ・マウンテン・ホップ」で始まり「レビー・ブレーク」で終わるB面を、ここでは敢えて推したい。この時点での彼らの新生面が聴けるのは、実はB面なのである。
☆289位☆
I Knew You When/Bob Seger (2017)
(日本未発売)
"This album is dedicated to the memory of Glenn Frey"とのクレジットが涙を誘う。ボブ・シガーにとって現時点での最新作。基本路線に変更はないが、曲の出来が良いせいか、歌も演奏も実に素晴らしく、ワンパターンでもいいから俺はこれで行く、みたいなブレというか迷いのない姿勢が感じられて感動的な一枚。
☆288位☆
Four/Blues Traveler (1994)
フォー/ブルース・トラベラー
"ハーモニカのバン・ヘイレン"の異名をとるジョン・ポッパーを中心とするアメリカン・バンド。カントリー風なのどかな曲も得意だが、ファンキーなサウンドも持ち味としている。ヒットした「ラン・アラウンド」や「フック」など実にオーソドックスなアメリカン・ロックだが、メンバーは皆テクニシャンで、インスト曲もカッコいい。バンド名の由来はブルース・ブラザーズらしい。
☆287位☆
River Of Dreams/Billy Joel (1993)
リバー・オブ・ドリームス/ビリー・ジョエル
本作以降、ビリー・ジョエルはオリジナル・アルバムを発表していないので最新作ということになるが、過去のイメージを変える事なく、ロック寄りの音楽性を打ち出した傑作である。「The Great Walls Of China」「Blonde Over Blue」「Famous Last Words」といった曲に、ロッカーとしてのビリーが姿が見える。曲も粒よりで、決して過去の名盤にも負けてない。
☆286位☆
ABBA Gold/ABBA (1992)
アバ・ゴールド/アバ
1992年、イレイジャーのアバ・カバーのヒットにより、突如アバが再注目され、本ベスト盤がベスト・セラーとなった。70年代に数多くの名曲を送り出し、やや人工的な香りのするボーカルやサウンドも独創的で、後のユーロ・ビートなどにも大きな影響を与えたのではなかろうか。正に時空を超えたエバー・グリーン、個人的には「ママ・ミア」「恋のウォータールー」がイチ推し。
☆285位☆
Giving You The Best That I Got/Anita Baker (1988)
ギビング・ユー・ザ・ベスト・ザット・アイ・ガット/アニタ・ベイカー
ヒットした前作と基本路線は変わらず、ゴージャスで洗練されたサウンドと、シルクのようなボーカルに酔いしれるアダルト・コンテンポラリーな世界。アニタ・ベイカーの声と歌の魅力もさることながら、それを最大限に生かす曲とサウンドのマッチングが最高。タイトル曲をはじめ、「Priceless」「Just Because」等々実に素晴らしい。同じように聞こえる人も多いと思うが。
☆284位☆
Anthology Of Bread/Bread (1985)
アンソロジー・オブ・ブレッド/ブレッド
ロックとは違うと思うが、かといってAORやアダルト・コンテンポラリーでもない。ブレッドは唯一無比である。洗練されたコード進行に繊細なメロディ、ソフィスティケイトされたサウンドで一時代を築いた。「イフ」や「愛の別れ道」が有名だが、他にも「二人の架け橋」「スイート・サレンダー」等名曲多し。個人的にはリアル・タイムで聴いた「愛のかけら」が印象深い。
☆283位☆
Knights Of The New Thunder/TNT (1984)
ナイツ・オブ・ザ・ニュー・サンダー/TNT
ノルウェーから登場したTNTの2nd。メロディアスでドラマティックなハード・ロックである。冒頭のタイトル曲からして、シンプルなリフが実にカッコいい。ボーカルの実力も申し分なく、ギタリストも有能である事が窺えるが、ソロではブッ飛んだフレーズを繰り出してくる。テンション高いA面に対し、B面になると気が抜けた曲が並ぶのも、B級っぽくてご愛嬌。
☆282位☆
Through The Fire/Hagar, Schon, Aaronson, Shrieve (1984)
炎の饗宴/ヘイガー、ショーン、アーロンソン、シュリーブ
サミー・ヘイガーとニール・ショーンを中心にしたプロジェクト。オーソドックスてギミックのない痛快なロック・アルバムで、ニール・ショーンも弾きまくっている。「青い影」の名カバー以外のオリジナルもグレード高い。前評判の割には売れなかったそうで、もし成功していたら、その後のバン・ヘイレンやジャーニーはどうなっていたのだろう?
☆281位☆
Pyromania/Def Leppard (1983)
炎のターゲット/デフ・レパード
正に出世作であるが、この時点では、キャッチーな作りではあるものの、ブリティッシュ・ロックらしい重厚さや陰影のようなものは残っていて、アメリカナイズされる一歩手前で踏みとどまっている感じ。それが本作を名盤たらしめている要因であろう。元々ハードロックとはいえグラム寄りの音楽性のバンドであり、それは「ロック!ロック!」や「フォトグラフ」といった曲に顕著である。
次回は、280位→261位です^^
映画ブルースブラザース2000に出てました^^
>映画ブルースブラザース2000
この映画は見ていませんが、ブルース・トラベラーが出てる、というのは聞いた事あるような気がします。
と言いますか、かなりブルース・ブラザースに思い入れがおありのようですね^^