「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

氷口峠

2006-08-04 17:30:26 | 遠野
 氷口(こおりくち)と書いて「すがぐち」と読みますが、氷(こおり)のことを方言で「すが」と言い、方言がそのまま地名として生かされている地域でもあります。

 また、この遠野市小友町氷口集落では、氷口御祝(すがぐちごいわい)という伝承が江戸時代から継承されている。
 祝儀や上棟式等などのめでたい席で、謡曲などの「御祝歌」を唄う風習で謡曲とまがき歌という異なる歌を、男衆と女衆に分かれて同時に唄うという珍しいものでもあります。

 最近ではメディアでも紹介され、広く知られるようになっておりますが、1990年代シンセサイザー奏者で「姫神」の故星吉昭氏の目にとまり、その希少性が見出されたことが広く知られるきっかけといわれております。

 

氷口からみた小友町鮎貝地区・・・氷口は鮎貝地区の北西に位置する地区。

 ということで、氷口から通勤する部下がおりまして、彼の同級生もまた部下でして、そのふたりが氷口のあるお宅の庭木が十二支の形になっていると言うもので、これはどんなものなのか、一度見てみたいと思い、早速出かけて参りました。


 う~・・ん・・これかな・・・。
 よく見れば動物の形のような・・・・・





 十二支という先入観から、どうしても干支をモチーフにした形として見てしまいましたが、虎は熊か?いやっ犬だと思っているのが実は熊か?、他にも形がわからない庭木が存在しているが、もっと確認できるところまでいけばその全容が明らかになるものと思います・・・・というか、このお宅も職場の後輩の実家ではなかったかな?(上の右端・・猪の顔にみえませんか?)

 ついでに鮎貝まで足を伸ばして・・(僅かな距離ですが・・汗)


鮎貝舘跡を示す標柱

 城館探訪仲間3人で現地探訪をしたことがあるが、城館という雰囲気は感じられるも当時の遺構等、これだっ・・・という確証は得ずにいた舘跡でもありました。
 無論、夏草や木々が生い茂る今時期の探訪は難儀いたしますので、今回は山野に踏み入るということはありませんでしたが・・・・。

 興味深い逸話をひとつ・・・
 
 ここは鮎貝といいますが、その語源なり何故に「鮎貝・あゆかい」と呼ばれているのか・・・・。
 一番年代が新しそうな説でもありますが、ご紹介いたします。

 その昔、文禄の頃と伝えられます(1590年代前半)、遠野郷は遠野孫次郎(阿曽沼広郷)の時代、遠野領主であった阿曽沼氏は天正年間、豊臣秀吉による小田原征伐に参陣しなかった為に改易となるところを南部信直の配下として命脈を残すも、主家筋となった南部氏とは何かと距離を置き、遠野と境を接する気仙、江刺を治める伊達政宗と誼を通じるといったことが多くなったといわれます。

 また阿曽沼氏の分家である鱒沢氏は、南部氏を後盾に主家である阿曽沼広郷に代わって遠野郷第一の家となる野望があったといわれ、阿曽沼氏と鱒沢氏は度々抗争を繰り広げていたともいわております。

 阿曽沼広郷或いは子の広長は、伊達政宗の力を頼み、それに応じた伊達政宗は家臣で出羽国在の鮎貝志摩守を密かに遠野領へ送ったとも、阿曽沼氏が招聘したとも語られております。
 江刺との境である五輪峠を越え密かに手勢を率いた鮎貝志摩守は鮎貝に舘を築いて、住まいしたことから鮎貝となったとも伝えられますが、文献等資料には一切出てこない内容で地域に僅かに語られる程度でもあるようです。

 鮎貝氏の鮎貝占拠は数年という短い期間だったとも推測されますが、地名との関係、これもまた浪漫といいますか、興味ある内容です。 
 
 話は戻って・・・・
 鮎貝から再び氷口へ戻ると、氷口峠の案内板が・・・・・
 すかさず山猫化してマイカーは悪路を進んでいきますが、草が多く辛うじて二本の車輪掘りが確認できる程度、ほぼ道が隠れて見えない箇所もあり不安に駆られましたが、数分後には・・・・・


 開けた感じの氷口峠頂上に到達・・・・。

 夏の今時期は四輪駆動の軽とか小さい車しか通り抜けできないものと思います。



 峠を下りますと宮守町下鱒沢 遊井名田(ゆいなだ)に出ます。
 鱒沢側は比較的道幅もあって夏でも走行は可能です。



 遊井名田といえば・・・ご覧の説明板のとおりの歴史があります。


 さて、山猫化はある光景を目の当たりにして、今後は少し慎もうと考えておりました・・・・汗・・・しかし、氷口峠という案内板があるということは、鱒沢まで通り抜け可能ですよ・・・との暗示・・・汗・・・ちょっと行ってみよう、もう少し・・・が遂に峠頂上まで・・・・ふと安心いたしました。


酷使した愛車「白濁酒特区すっけ号」・・・帰宅してから春の花見以来の洗車をしてサッパリ・・・・。

 落ち・・・・

 な・・・ななな・・なんだべぇ
 ガ・・ガガガ・・ガビョ~ン



 タイヤに錆びた釘が・・・・涙

 山猫の仲間入りはまだ早く、及びもつかないと思っていたが、山猫さんの本当の意味での仲間入りをした瞬間でもありました・・・・自爆

 
コメント (8)
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