Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

親交 19

2019-03-20 16:36:08 | 日記

 何処の宇宙船に着任しようと、シル達感応者は大の人気者でした。何故なら彼等感応者達は宇宙船にとって必要不可欠の人材になるからでした。シル達自身にすると、よいように使いまわされている、実際そんな風に感じる事がまま有るのです。他の乗組員に対して、ややもすると反感が芽生えやすい状態になるのでした。

 その為、彼女達感応者は全員彼等の気持ちの向くまま、気の向くままに行動できるという、宇宙艦隊への忠誠や規則の制約の多い士官としては特別待遇の感情の自由が許されていました。気の向かない仕事は拒否できるという拒否権が彼等には与えられていました。

 しかしこの特権も、彼等が属する宇宙艦隊の大義を守る為の重要任務や、その他時を争う重大事件に当たる時には否応なく剥奪されるのでした。それでも、彼等は他の乗員とは違うかなり自由な立場にいるのでした。彼等はこの権利のお陰で自身の尊厳と任務への忠誠のバランスをうまく熟す事が出来、滞りなく任務にあたる事が出来るのでした。

 一息ついて休憩する事にした2人は、カフェやパブを扱い飲食できる自由施設へと寄り道しました。シルはテラスから窓越しに地球を見詰めながら、どのような星なのか、その住人はどのような人々なのかと、ミルに興味深く笑顔で質問するのでした。

「地球の話はあまり聞きたくないんじゃないの。」

先程、地球上の宗教の話を興に乗って話し始めた所で、あっさり腰を折られた感のミルはややむしゃくしゃした気分でした。今更シルが地球の話を聞きたがるので一寸意地悪して意趣返ししたのです。シルはははぁんという感じで大きく口を開けると、それでも笑顔のままで、「意地悪しないで教えてよ。」とミルに明るく声を返すのでした。

「実は私は宗教の話は苦手なのよ。」

なぁんだ、と笑顔になったミル。「面白いのに、残念だな。」


今日の思い出を振り返ってみる

2019-03-20 16:30:53 | 日記

 

 
土筆(23)

 「今皆がいた此処にも土筆は有るけど、」そう言って自分達のいる場所の向こう側、大きな施設の渡り廊下の下、軒先の様になっている下の地面がむき出しになった空間を指差すと、あそこにも土筆......
 

 春は土筆ですね。春の風物詩です。未だ萌え出てもいない本の小さな幼い子供達。成長して人生の春。我が世の春、何て言う人もいますが、人生の木の芽時を迎える時期は個人差が有る物です。