「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

鎌倉市小町 / 北条高時の腹切りやぐらや小町と大町をつなぐ狭小トンネルなどをのぞいて歩き回る

2020-12-30 00:00:15 | あちこち見て歩く
ドガティ君の散歩から帰ったら、朝ごはん。



サッと食べよう。

その後が忙しい。奥様はまた江戸の実家の両親のお世話に出かける。

本日の音楽はBEETHOVENで、交響曲第三番♪



チャン! ・・チャン!・・タァ~ラ・ラァ~ラ・ララララァ~♪ で始まる。

奥様をJR鎌倉駅までお送りして、私は食材の買い物ついでに用事を済ませる。加えて運動としてのウォーキング。

まずは鎌倉郵便局。



そこで用事を済ませたら、ちょっと散歩。

狭いエリアを埋めるように散歩するのだ。

毎度おなじみおんめ様前の、私が好きな曲がった松。



できたばかりのメトロポリタン。



お客さん、入っているかな?

大変だよね、どこも。

若宮大路を北進。



COVID-19よ、早く治まってくれ。



若宮大路に沿ったチョー一等地に三菱地所系マンションが建設中。



すでに完売です。

ゆったりした間取りばかり。お高いですよぉ~。

真正面は豊島屋本店。鳩サブレが食べたくなったら、いつでも買いに行ける好立地。



鶴岡八幡宮にいつでもお参りに行けるし、博古堂の鎌倉彫もいつでも買えるというすばらしくアカデミックで古風な立地。

小町というと観光客でいつもいっぱいの小町通りを思うかべる人が多いようだが、あれは鎌倉市小町の中ではかなり西寄りの特殊なエリア。

しかもあの通りの北の方は住所で言うと鎌倉市小町ではなく、鎌倉市雪ノ下だ。

鎌倉市小町って鎌倉中心部にありながら、わずかに外れただけでとても静かで、歴史を感じさせるエリアだ。

ちょっと脇道へ行こう。今日はかなり限られた静かなところを歩く。



こちらは宇都宮稲荷神社。

鎌倉幕府の政庁は狭い鎌倉中心部の中で、大蔵→宇都宮→若宮大路と移設されて行ったのだが、この稲荷神社はその二番目の場所とされるあたり。



小さいけれど重要なポイント。



大蔵なんて名称はもっと前から使われていたらしい。

ただしそれはその後の我々がよく知る大蔵省(現在の財務省や金融庁)とはちょっと異なる使われ方をしていたらしいが。

現在鎌倉市に大蔵という住所区分はないけれど、鶴岡八幡宮の東側に大蔵自治会なんて名称は残っていたりするんだよ。

あ、ここもダイワハウスがマンションを建てるらしい。



大きな土地が売られるとそうなる。



で、そうなると、戸建てが中心の鎌倉市では近隣からマンション反対!なんて声が上がることもある。

しかし中小の業者が土地を購入して細分化して分譲するよりは、デザインがしっかりした低層マンションが建てられる方が、結果としてはまだ良い状況に終わることが多い。



ズタズタに細かく切り売りされると、緑はなくなり、景観的にもいまいち。そして土地は細切れのまま、未来永劫戻しようがなくなるからね。

でもそんなズタズタがここ半世紀ほどずっと続いていて、かつ鎌倉市全体としてはバブル経済崩壊後の人口はおおむね横ばいあるいは減り続けている。今後の予測でも漸減傾向が続きそうとのことだ。今までのところ、市内の戸数が増える一方で空き家が並行してどんどん増えるという状況が続いている。個々の土地の高さ規制、建蔽率、容積率も大事だが、私は土地の新規開発抑制とともに、既存宅地を転売する際の分筆にも厳しい規制が必要と思うが、役所も政治家もそんなことは興味がないらしい。結局市民がそれを望まないということだろうねえ。万が一土地の相続が発生した場合、細かくして切り売りした方が売りやすいし、トータルでの売却価格も高くなるので有利だと思っている人が多いのだろう。景観や環境より私権が優先される傾向が、この国では強い。

しかし土地の細分化は景観上も防犯上もマイナスが多い。この人口減が続くとすれば、今の現役世代つまり今新たに住宅を買い求めている世代が高齢になり、ひとつのサイクルがくるっと回転する30年後(2050年頃)には悲惨なことになりそうだ。細切れになった土地に、古くなった空き家が林立しそう。バブル経済崩壊からすでに30年経ったくらいだ。30年先なんてすぐだよ。でもわずかその30年先を考えて土地利用の計画を練るということが見られない。

さらに路地を奥へ。



左あるいは右へ。右は思いっきり細い道。



こちらが右(↓)。



こちらが左(↓)。



さらに行くよ。清川病院の裏を抜ける。



また分かれ道。



左に行くとこんなの。



楽しいよね。

鎌倉の路地の魅力だ。

右はこんなの。黒い板塀の通り。



右を行きましょう。



ここは何度か来ているなあ。



作家、大佛次郎由来のお店だ。



そこをさらに抜ける。



ここが若宮大路の政庁があったあたりとされている場所だ。



先にご紹介した宇都宮の辻のあとに政庁が移転してきたところである。

今日は珍しく歴史の勉強になるでしょう?(笑)

そしてどんどん路地を行く。



やがて若宮大路と並行する小町大路へつながる道へ。



小町大路を抜けて東へ進むと滑川の上流部分が見られるよ。



滑川とはやがて鎌倉市の中心部分を流れ、堂々と相模灘(あるいは太平洋)へと注ぐ川だ。

これがそれ。



下まで降りて撮影しましょう。



これが東勝寺橋。



古い橋なんだよ。



2007年に85歳で死んだ父が生まれた頃に作られた橋だ。

関東大震災で橋が多く崩壊したから、その直後に造り直されて現存している橋って、鎌倉ではいくつかあるんだよね。

大正13年って書いてあるでしょ。大震災の翌年だ。



鎌倉駅からすぐの場所とは思えない風景だよね。



楽しんでください。これが小町3丁目だ。



小町通りなんかより、私にはこっちの小町3丁目の方が楽しいんだけどねぇ。

この奥まって行く道なんて、どや?



私はここに住みたいよ。

ほら、この道なんて、どや?



空いてまっせ、この土地。



キーキー鳴いているこいつもいる。



え? わからない?

じゃあ、大きくしましょう。

これですがな。



太ったタイワンリス。



私が知る限り、鎌倉市内では1980年代からすごいスピードで勢力拡大中。その前からいたんだろうね。

向こうにあるのは(右手)、修道院。



いつもクッキーを売っていますよ。

どんどん奥へ。いい坂道だねぇ。



自然発生的で、細くて、適度に曲がり、緑が多い。

ここが東勝寺跡だ。



看板に書いてある通り、北条高時は追い詰められて、ここで自害。

鎌倉幕府はそれで終わり。

ここがその東勝寺があったところである。



あっ、奥にはやぐらもあるね。あれ、やぐらかな? そうだよね、きっと。



鎌倉幕府の無念な怨念が凝縮して籠っていそうな場所だ。

鎌倉に霊的スポットは数あれど、ここはそのエネルギーではかなりのものかも。

ここはもう鎌倉市中心部の東の端で、山の麓。

ここから先は祇園山ハイキングコース。



JR鎌倉駅からすぐなんだけど、本格的ハイキングコースなのさ。

そんな所が鎌倉の魅力。

上がって下がってそれでも山の中。かなりいい所だよ。

で、その祇園ハイキングコースを行けるところまで行きましょう。



ここが腹切りやぐら。



あれこれ歴史的に大変で、亡霊が今も多くさまようらしい鎌倉市小町。

何かがいるよぉ~、この先。

何かがね。でも何だろうね。



これがさきほど見た東勝寺で自害した北条高時の墓とされる、腹切りやぐら。

よく見えませんけどねぇ。



「観光気分でここに入るな!」とここを管理している宝戒寺さんがおっしゃるから、望遠で撮影して終了。

ここから始まる祇園山ハイキングコースも、2019年の台風以降通行止めだ。



市役所がこう書いても、行く人は行くけどね。

止めておきましょうよ。なんだか出て来そうだしね。

坂を下る。



すると、こんなトンネル(↓)があるよ。



それって実は、鎌倉市内にいくつもある奇妙で小さなトンネルの中でも、かなり稀少なやつなんだけどね。



どんどん坂道を上がるのさ。



すると現れるのがこんなトンネルさ。

小さい。

で、迫力満点。向こうからスピード出して走って来るクルマがあったら死にそう。

ハマー(米国のチョー幅広SUV)なんて来たら死にそう。



先はさらに幅狭いし。こわぁ~。



歩いてきた道を戻りましょう。



狭い路地がとにかく魅力。



三角が3個。宝戒寺の裏の門だよ。



三角が3つあるのは、北条家の紋だ。

先ほど紹介した、鎌倉幕府滅亡の象徴と言える北条高時の腹切りやぐらを守っておられるのは、宝戒寺。

なんでも長ぁ~い歴史があるのよ。



さらにその先。



これも滑川だよ。



南の方向には、先ほど紹介した東勝寺橋が見えている。



この道の先には紅葉山のやぐらがあるよ。



またやぐらかい?と思う方もおられようが、見てみましょう。



崩壊したこともあるので、住都公団風に固められている。



しっかりとね。20世紀風だ。



「やぐらだぁ~、やぐらだぁ~!!」と叫ばないようにしましょうね。

周囲は閑静な住宅街だからね。



こちらが先ほどから紹介している宝戒寺。



和菓子の美鈴前を通過する。



ほそぉ~い道。



向こうからクロネコさん。



クロネコさんはみんな礼儀正しい。

その先はいつも人が多い若宮大路と段葛。



今回見た鎌倉市小町は魅力的。小町通りなんかより楽しいでしょう? 
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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (鎌倉山のおじさん)
2020-12-30 05:04:06
これは良い歴史散歩だ。
それもちょっと珍しい視点も入る。さすが。ラジオニュースでは聞いたが、狛犬マスクは初めて見ました。
返信する
Unknown (おちゃ)
2020-12-30 06:13:42
鎌倉山のおじさん

こま犬マスクはニュースでもやってましたね。
大きなマスクでした。こま犬のうち口を開いて
いる方にマスクがあるのは、特に象徴的です。

しかし左右両方のがマスクしているので、
口を開いていたのはどっちだっけ?と
思いました。
返信する
Unknown (信州タケノコ)
2020-12-30 08:17:28
途中の景観、環境問題。同感です。この国は将来の景観、環境をどう守るかなんてことは考えない。そんなことより今いる人の経済、私権、損得勘定ばかりが優先されます。長期的観点から良いことを残すために、今を経済的利益を犠牲にするなんてことは考えもしない、あまり利口でない経済先進国です。おちゃさんのところの住民協定破りもそうでしょう?でも何も罰せられもしない。
返信する
Unknown (タロウの母)
2020-12-30 10:59:21
今年鎌倉に中古の家を買いました
するとわかったのは
この土地は元々広い土地をお持ちの方がまず3分割して売ったものの一つ
それを更に2分割して建ったのが今の我が家
この調子でいったら この後家を建てられないほどの面積で土地を売ることになるんだろうか?と暗澹たる気持ちになったのでした

返信する
Unknown (おちゃ)
2020-12-30 12:36:26
タケノコさん

長期的計画もないし、私権があまりに強く
景観が公共財だという観念はない。
欧州旅行をした1人は彼の地で郊外を歩いてみて
日本と少し違うところに気付くがそれは
それで終わりで、日本が無秩序にズタズタ
となることにあまり関心を持たない。

永遠に切り刻まれてゆくのか?
人口が増えてくならそれも致し方ないです
が、長期的人口増減予測を見ても、まったく
逆ですからねえ。
返信する
Unknown (おちゃ)
2020-12-30 12:46:00
タロウの母さん

元々は別荘やお屋敷が多かったですからね。
平面的に土地を分割させるか、させないか、
また分割する場合はどう分割するかは
景観や環境とおおいに関わることであり、
本来不動産業者の好きにして良いことで
はないと思っています。
建蔽率、容積率、高さ制限、緑化率などと
ともに、区画の分割についてもルールが
あってしかるべきかと。

もう30年ばかり、鎌倉市の人口は横ばい
あるいは減少、今後の予測と減少傾向。
しかし、この30年のあいだに、緑を削って
新規分譲土地開発がおこなわれ、
既存宅地の分割が行われて続けて来ました。
したがって戸数は増え、緑は損なわれ、
重要なことに空き家が増加。

人口が増えて仕方が無かった時代なら
致し方ないですが、早くなんらかの規制を
しないと空き家が乱立しそうです。
業者さんはしっかり儲かるのでしょうけど。
返信する
Unknown (yukarilly)
2020-12-30 13:06:30
小町なか散歩良いですね。久しぶりに友達の家近くを見れました。小町3丁目辺りはホントに道幅が狭い。曲がり角で突然、人に出くわすとビックリ。でもこうして見ると良い路地なのですね。
おちゃさんの説明を聞きながら 散策をした
おちゃリ倶楽部満喫でございました。
ありがとうございます♪︎
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Unknown (おちゃ)
2020-12-30 18:09:17
yukarillyさん

久しぶりに小町を散歩しました。八幡宮や
小町通りあるいは長谷寺あたりとは違い
静かです。あまり観光で賑わうところでは
ないですからね。

yukarillyさんならこの辺りもお友達が
おられますでしょう。こちらに来られたら
小町からトンネル抜けて大町へ行くコース
なんて。どうですか? ちょっとトンネル
幅が、狭いので怖いけど。

ハイキングコースがさっぱり再開されません。
祇園山コースなんて、駅からすぐだし
人も来ないから好きなんですが、、、
返信する
Unknown (ママーヘン)
2020-12-30 19:45:20
祇園山コースの復旧もまだでしたか。
それにしてもトンネルは一人で通るのは怖いです。
ワンコと一緒なら勇気がでるかな(笑)
たくさん歩いて美味しい食事を食べて
愛犬とまったりお昼寝が最高!
返信する
Unknown (アトムとくーちゃんのパパ)
2020-12-30 21:38:49
一朝一夕にはできない落ち着いた街並み。経済の名で妙にありきたりの街にしてほしくないですね。鎌倉の武家文化はよく語られますが、町人文化はどうだったのでしょうね。興味ありますねえ。
返信する

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