私は出口さんのファンである。以前にもこのブログで書いたが、お会いして食事までした。出口さんの本は継続して読んでいる。
標記の本は文庫で、続編のⅡは、キンドルで読んだ。キンドルは、重くないのが利点だが、パラパラできないから何が書いてあったか、思い出しずらい欠点がある。
一杯感じたことがあるが、感想は1か所だけ書く。「奴隷貿易」だ。中世以前は、アフリカだって、かなりの文明を持っていた。しかし、コロンブスがアメリカ大陸を発見して、開拓中にヨーロッパ人が病原菌を持ち込む。免疫のないインディオは皆死んでいく。プランテーションなどで人が必要な欧州人は、アフリカで、黒人を大量に誘拐して、奴隷船に載せて、アメリカ大陸に運んでいく。その数1千万人!!
日本で北朝鮮に誘拐されていった人だってせいぜい数十人だろう。1千万人!だ。それも働き手である年齢の方たちだ。欧州人とは、かくも欲の深い人種だ。欧州は日本と違って階級社会で、奴隷が文明を支えていたから、すぐに奴隷を捕まえにいったんだろう。人間平等、なんていってるキリスト教の欺瞞!!
それにしても出口さんの博学ぶりはものすごいな。特に東洋と西洋を結び付けて語る世界史は初めて読む。読みごたえがある。お勧めですよ。できれば文庫本でね。