そもそも、社長が知らなければ、それは社長の責任です。担当者が知っていて、社長が知らないのは、その途中で報告が止まっていたからです。会社のルールをキチンと作っていない社長の責任です。また、記者から追い詰められて、記者会見を何度も開いていますね。これは危機管理から言うと一番まずいやり方です。社長は、だんだん追い詰められていきます。
この対策としては、会社にまず、何でも報告するという文化を作ること。次に不祥事は、いっぺんに、全部正直に話すこと。隠すとマスコミ始め一般の人でもおかしいと感じます。これはマスコミにとって、絶好の材料になります。周辺を取材して、新しい疑惑を報道するのはマスコミの得意とするところです。そして毎日新しいネタを視聴者に提供できますので、記者も張り切ります。
もうひとつ、疑惑の会社はどうやら弁護士に相談しているようです。これはだめです、というか弁護士だけの話を聞いていたのでは片手落ちです。弁護士は、法律に照らし合わせて、良い悪いを判断します。コンプライアンスの問題は、法的責任だけではなく、倫理的責任を問うているのですから、弁護士プラス一般人の感覚が求められます。よく再発防止で第三者委員会ができるのはこのためです。
この手の事件、懲りないですね。いい加減にしてほしいものです。と同時に他山の石にできる会社も多いですよね。