染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

恵方巻きのこと

2020年02月04日 | 店主の一日
「恵方巻き」は平成の流通が生み出した、大ヒットの一つではないかと思います。
僕が京都に移ったのは平成7年3月のことでした。
「阪神淡路大震災」から一ヶ月が過ぎ、「地下鉄サリン事件」が実行されようと計画されている少し前です。
その年はが明けると、コンビニには「恵方巻き」のポスターが方々に貼られました。
習慣を知らない僕が竹岡さんに「なんですか?恵方巻って?」聞きました。
「あんにゃあ、せきぐちくん。なんや、巻き寿司をその年の吉報に向いて食べるとぇぇ年になるんやって。そんな昔は聞いたことなかったけどなぁ。
わたしゃ、ようしらんけど、けったいなもんやなあ。巻き寿司も切ってはいかんし、人と話してはいかんにゃって。そんなん、何がぇぇんだか」

もちろん僕も全く興味がないので、そのまま聞き流していたのですが、3年後に十日町に戻るとそのころから、十日町も恵方巻きに毒されつつありました。
その頃から市内に出来だしたコンビニの販促によるものだと思います。
スーパーも含めて流行り風邪のように節分に恵方巻きが伝播しました。
笛を吹けど踊らないものはたくさんあるのですが、なんと言っても世の中のお母さんの絶大な支持を得たのでしょう。
毎日のメニューに苦しみ、節分の特別感を出そうと腐心する中に「巻き寿司を作る、もしくは買ってくれば済む」と言うのはまさに福音であったのではないかと。
しかも豆の掃除をする必要もない。世界は平和です。
売る側は他のお店が作らないようなものを次々に巻けば済むと言う話です。
もう毎年、恵方巻きの載った広告を見るのが楽しくてしかたないです。
どんどんエスカレートして行く様を眺めるのは楽しいものですね。
しかも、これを取り合いするように買って行く様を見ると愉快でなりません。
2018年に入っていたチラシはこちら。

僕の独り言を見返すとなんか、毎年同じような事を書いてますね。
すいません。

でも今年は少し様相が違う感じです。
やはりコンビニアルバイトへの自爆買いとか売れ残りの廃棄とかの問題が大きいのでしょう。
ちらしも割と理解ができる範囲です。

このくらいが程よいかなとおもいますね。

今朝になると部屋に隅に昨日の豆が落ちていたりします。
これはなんだか、朗らかになる感じで実によいです。
今日は雪ですが、立春はよいですね。

そんな流行に乗ってなるものかと、我が家は「恵方巻き禁止令」を出したのですが、ご飯を作る人の権限には勝てないですね。
あはは。



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