拍手と歓声の中、23演目を31名の方が熱演
12月16日、佐賀県立美術館ホールで行われた、花柳鶴貴三社中の「をどりの会」は、早朝からの雨の中で幕が開きました。
会場の前には、開演を待つ皆さんの傘の列が出来ていました。
舞台裏では、裏方の皆さんの拵えがすすみ、開幕までの緊張の時間が流れていきます。
「きつけ塾いちき」が「をどりの会」の着付けを承るのは今回で三回目。
少しでも踊りやすく、格調のある着付けを目指して、6名の衣裳方が着付けをすすめてまいりました。
10時の開演…幕が下りるまで番組に支障が出ないよう、全力投球です。
今回の舞踊の会も、会場いっぱいのお客様。
歓声と拍手が舞台裏まで聞こえてまいります。
それぞれが、まだまだ未熟な事は分かっていますが、「踊りやすかったわよ…」などは、私たち衣裳方にとって最高のほめ言葉。
踊り手さんのお叱りや、お褒めの言葉を励みに、精進してまいりたいと思う一日でした。
会主の鶴貴三先生をはじめ、ご一門の皆さま、本当のありがとうございました。
着付けが忙しく、現場の写真を掲載することが出来ず申し訳ございません。
着付けに伺った衣裳方の皆さん。
着付け時間も短くなり…ステップアップ
今年の春に入学されたお二人。
おひとりは、女性の美くしくするお仕事で、もうひとりは医療介護のプロフェッショナル。
お二人の共通点は「きものが大好き」ということ。
「いま毎日が、最高に楽しくて、充実している」そうです。
お二人が目指すのは、趣味ではなく、着付けを生業にするプロを目指していることです。
桝野さんは日本舞踊の着付け師(衣裳方)。肥後さんは、振袖をはじめ着付け全般の着付け師。
お二人にはすでに振袖の着付けの依頼が来ていて、成人式を待たずに七五三などの依頼も…。
「きつけ塾いちき」としては、着付けのチーム、「マスヒゴ・コンビ」としてお稽古を続けています。
着付けの時間も短くなり、急成長されていますが、もちろん課題も…
今日は、プロとしての細かい指導を行いました。
二人着付けで10分以内を目指して精進してもらいたいと思います。
午後は、認定試験/町娘/裁付袴など多彩な講座が…
12月6日(木)の「ももち文化センター」の講座は、楽しいものでした。
内容は、「衣裳方初級の認定試験」や、「町娘の着付け」、「裁付袴」などが行われました。
認定試験を受けたのは大内田さん。
試験課題の ①、「黒留袖に着付けに、両角の後見結び」 ②、関東芸妓の着付けと柳結び。 ③、舞踊着付けに関する筆記試験。に挑戦です。
また、「町娘の着付け」と「裁付袴の着付け」をお勉強されたのは、守田さん。振袖おさらいしている若藤さんと相モデルで着付けをおけいこ。
真剣なおけいこが続きます。
こんな中でも、おけいこ場は楽しい笑いに包まれていました。
真剣なおけいこも、楽しい雰囲気がなければ、高いレベルのおけいこも続かないものです。
衣裳方初級の試験に挑戦中の大内田さん。(下)
町娘と裁付袴をお稽古中の守田さん。(下の二枚)