2015年07月21日
モスクワ発(FTimesサマリー)
[ロシア保健大臣の色丹島訪問と流し網漁業問題 プーチン訪日準備には影響を与えない]
日本政府は、自国の領土と主張する北海道沖の係争中の島の一つに大臣が訪問したことを抗議した。
ロシア保健大臣ヴェロニカ・スクヴォルツォワが、2015年7月18日、色丹島を訪問したことに関し、日本の菅官房長官は同21日の記者会見において、領土問題に関する日本の立場とは相いれず、極めて遺憾だとして、ロシア側に抗議したことを明らかにした。
また、日本の岸田外務大臣は、同18日発生した、自国の領土と主張する島の周辺海域における自国サケマス漁船の拿捕事件について容認できないと表明した。
しかし、両閣僚とも、今年2015年、大統領プーチンが日本訪問を準備するための行動に影響を及ぼさないと考えている。
ロシアは、来年2016年1月から、自国排他的経済水域における流し網漁業を禁止する決定を行い、当該水域でサケマスを漁獲する日本漁船と水産業に大きな打撃を与えたとされている。
これらの出来事は、大統領プーチンの訪日に向けたモスクワと東京の政治対話の最中に起きたが、情報によると岸田外務大臣は、その基礎を築くため、近々、ロシアを訪問することを計画しているとのことだ。