ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

カム地方知事が国家評議会幹部会合で流し網禁止について大統領に謝辞を述べる

2015-10-20 15:12:11 | 日記
2015年10月20日
カムチャツカ発
[カム地方知事が国家評議会幹部会合で流し網禁止について大統領に謝辞を述べる]
2015年10月19日、漁業分野発展のための国家評議会幹部会合が開催され、出席したカムチャツカ地方知事イリューヒンは、来年2016年1月1日からの流し網漁業禁止措置決定について、大統領プーチンに対し謝辞を述べた。
イリューヒンは、流し網漁業の禁止は、カムチャツカ半島への太平洋サケマスの来遊を安定させ、陸上の地域産業の発展につながり、来年以降の雇用と地方予算に貢献すると語った。

(関連過去情報)

2015年09月01日 カムチャツカ発
[流し網漁業禁止 2億ドルの北海道経済収入がカムチャツカ地方へわたる]
カムチャツカ地方知事イリューヒンは、メディアのインタァヴューにおいて、流し網漁業禁止により、同地方の太平洋サケマスが2万トン増産され、更に、国内市場への供給量が増加することになると語った。
毎年、ロシア排他的経済水域では日本漁船35隻とロシア漁船16隻が操業、約1万7,000トンの太平洋サケマスが漁獲されてきた。
イリューヒンは、流し網漁業の現場では、ベニザケを漁獲するために、操業の都合上、カラフトマスとシロザケが海中投棄されてきた実態があり、これを勘案した時、少なくても2万トンの太平洋サケマスが同地方の沿岸漁業にもたらされることになると加えた。
更にイリューヒンは、日本の専門家の経済試算によると、日本漁船の流し網漁業によって年間約2億ドルの収入が北海道経済にもたらされてきたが、明日からはそれがカムチャツカ地方のものとなると指摘し、これが多くの雇用をもたらし、生活水準の向上に大きく貢献すると言及した。
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プーチン ロシアの水棲生物資源を利用して他国が優先的に利益を上げてはならない

2015-10-20 02:19:51 | 日記
2015年10月19日
モスクワ発
[プーチン ロシアの水棲生物資源を利用して他国が優先的に利益を上げてはならない]
ロシア大統領プーチンは、本日2015年10月19日開催された漁業分野発展のための国家評議会幹部会合において、他国がロシアの水棲生物資源を利用して優先的に利益、新規雇用を得ていると批判し、ロシアの漁業会社の収入の70%が低次加工の原料ベースでの輸出によるものだと指摘した。
一方で、国内市場を外国のサプライヤーと小売が決定した価格で販売される製品が埋めていると語り、この状態は、ロシア漁業者にとっても消費者にとっても満足な状態ではないと加えた。
プーチンは、漁業生産量と国内需要を分析し、高品質で手頃な価格の国産魚を国内市場に供給するための改善について緊急措置をとるよう政府に指示した。
また、プーチンは、漁獲割当の配分について、投資との関連性が長年の懸案事項であると語った。
プーチンは、漁獲割当固定の長期化は、投資を刺激し、関連産業の発展に貢献すべきものだと指摘、関連して、ロシア漁業は独自の近代的なハイテクトロール船を構築する必要があり、大きな漁業会社のいくつかはすでにこの事業に参加する意思を表明していると語り、ロシアの造船所も漁業者からの発注を待っていると、造船クオータの設定について言及した。
なお、このほかプーチンは、陸上水産加工場、港湾インフラの整備等についても指摘した。
(報告担当者 原口聖二:造船クオータの設定等)
ロシア漁業庁は、2008年に設定された漁獲割当方式が、2018年に更新を迎えるにあたり、今夏(2015年8月)、2004年12月20日付漁業と水棲生物資源保護に関する法律にかかる漁獲割当の配分の効率化のための改正草案を提出している。
この改正案は、①沿岸、領海、大陸棚とロシア排他的経済水域における漁獲割当が単一の漁業のため統合される点、②漁獲割当設定期間は、従前の歴史的原則(過去の漁獲実績等)に基づき10年間だったが、これが15年間、条件によっては最大25年間まで長期化される点、③漁獲割当の開発率の基準が50%から70%に引き上げられ、自らの船(あるいは管理下にある用船)においてこれを2年間おこたると、政府との契約が打ち切りとなる点、そして④新たな船をロシア造船所において建造等する者に、政府支援のもと、TACの20%以内で漁獲割当が優先的に配分される点等を指摘している。
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