2016年04月27日
ウラヂオストク発
[“ドブロフロート”脱税事件 税関は洋上受け取りサンマ1,593トン密輸入との見解を示す]
ナホトカ税関は、“Доброфлот”(ドブロフロート)グループの“Южморрыбфлот”(ユジモルルイブフロート)社について脱税の罪で刑事事件手続きを開始している。
税関当局は、“Южморрыбфлот”が冷凍サンマ1,593トンを密輸入したとしている。
脱税額は1,130万ルーブルと見積もられている。
“Доброфлот”側は、所属加工母船“Всеволод Сибирцев” (フセヴォロド・シビルツエフ)が日本漁船と台湾漁船から受け取ったサンマ原魚は、洋上で加工処理しており、製品は通関税の対象とすべきではないと主張している。
しかし、税関当局は、ロシア刑法第2261.1.(大規模な戦略的資源密輸)と同法第194.2.“g”(大規模で組織的関税の脱税)を指摘し捜査を行っている。
昨年2015年、加工母船“Всеволод Сибирцев”はロシア水域外洋上において日本漁船と台湾漁船が漁獲したサンマ原魚を受け取った。
加工母船“Всеволод Сибирцев”は、これらの原魚の一部を内蔵処理等しただけで凍結、ロシアの港へ1,593トンを陸揚げした。
当局は、これらの過程は、加工製品の製造を目的としたものではなく、輸送保管の利便性を求めたもので、外国漁船が漁獲した原魚を受け取ることは輸入であり、これらの活動は税関申告の対象となると指摘、違法行為の全貌を把握するため、必要な捜査と対策を実行していると加えた。