ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

カムチャツカ選出下院議員が政経パーティーで流し網代替に懸念を表明

2016-04-29 11:18:22 | 日記

2016年04月28日
カムチャツカ発
[カムチャツカ選出下院議員が政経パーティーで流し網代替に懸念を表明]
今年2016年9月に予定されている下院選挙をひかえ、統一ロシアのカムチャツカ地方選出ロシア下院議員、安全保障汚職防止委員会委員長イリーナ・ヤロヴァヤ(Ирина Яровая)が政経パーティーを行い、参加した水産業界の代表者が流し網漁業禁止を達成したその政治活動に謝辞を述べた。
レーニン漁業コルホーズ代表セルゲイ・タラソフは、流し網漁業の禁止について、カムチャツカ半島へのサケマスの来遊と雇用、そして税収を増やし、漁業者の生活水準を向上させると指摘、カムチャツカ地方ばかりでなく、極東全体がヤロヴァヤに感謝していると発言した。
また、野蛮な流し網、悪との戦いは、日本のロビー活動もあり困難を極めたがヤロヴァヤに直訴し、彼女の努力と支援のおかげで問題が解決されたと言及した。
これに対してヤロヴァヤは、流し網業界がまだ利権をあきらめておらず、これから漁業者を守るため注意を払い続けることが必要だと語り、別な漁法、名目での排他的経済水域でのサケマス漁業の再開に懸念を表明した。
ヤロヴァヤは2016年1月1日からの流し網禁止法案起草者に名を連ねていた。

(関連過去情報)

2016年02月29日 一般社団法人北洋開発協会(原口聖二)
[上院議員はロシアEEZ内でのサケマス漁業の完全な停止を求める]
ロシア上院第387回議会において、マガダン州選出議員で立法委員アナトリー・シロコフ(Анатолий Широков)は、2016年1月1日からロシア排他的経済水域における流し網漁業が禁止となったが、別な漁法、名目でのサケマス漁業の再開に懸念を表明し、2018年以降の同水域での商業操業の完全な停止を主張した。
これを受け、同院第1副議長ニコライ・フョードロフ(Николай Федоров:前農業大臣)と同院業政策環境委員長ゲンナジー・ゴルブノフ(Геннадий Горбунов)は、この問題措置に関してロシア漁業庁に対し1ケ月以内に状況報告するよう求めた。
ロシア排他的経済水域における流し網漁業禁止に伴い、遡河性魚種の漁獲のため許可される代替漁法リストが極東漁業規則に盛り込まれることになり、今年2016年2月に公表された農業省の同規則改正案には、トロール網、巻網、そして表層カゴ網が選定されている。
しかし、ロシア流し網業界は、科学研究機関に依頼し、合理的で安全な代替漁法を検証、結果、この改正案がでる前に、表層定置網にいきついたが、何らかの意思でこれがリストされておらず現在問題となっている。
6月1日から太平洋サケマスの漁期が始まることから、残された時間も少なく、サハリン州政府はこの問題について、ロシア極東連邦管区大統領全権代表トルトネフ、農業大臣トカチョフらへの要請行動を計画している。
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”ドブロフロート”が税関の密輸扱いの発表に反論

2016-04-29 08:31:18 | 日記

2016年04月29日
ウラヂオストク発
[”ドブロフロート”が税関の密輸扱いの発表に反論]
ナホトカ税関は、“Доброфлот”(ドブロフロート)グループの“Южморрыбфлот”(ユジモルルイブフロート)社が日本漁船等外国漁船が漁獲したサンマ1,593トンを密輸入したとし、脱税の罪で刑事事件手続きを開始したと発表した。
昨年2015年、“Доброфлот”所属船加工母船“Всеволод Сибирцев”(フセヴォロド・シビルツエフは、ロシア水域外洋上において日本漁船等が漁獲したサンマ原魚を受け取った。
当局は、加工母船“Всеволод Сибирцев”は、これらの原魚の一部を内蔵処理等しただけで凍結、ロシアの港へ1,593トン陸揚げしたとし、これらの過程は、加工製品の製造を目的としたものではなく、輸送保管の利便性を求めたもので、外国漁船が漁獲した原魚を受け取ることは輸入であり、これらの活動は税関申告の対象となると指摘、違法行為の全貌を把握するため、必要な捜査と対策を実行していると加えた。
これに対して“Доброфлот”代表エフレモフは、陸揚げした製品は、船内で頭と内臓に加え尾を除去し冷凍したもので、現行法の商品コード等に照し合わせた時、関税の対象とならないとし、着業以前に同社は弁護士も入れロシアの法律を学び、よく理解して行った結果だと反論した。
また、同様に外国漁船が漁獲した原魚を受け取り、ロシア船が船内で冷凍した製品をロシア産と認める判例があると過去のケースをあげた。
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