2019年06月15日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[国後島 進むフィッシュミール工場建設 既に製品供給の受注を受けている]
国後島”ユジノクリリスキー・ルイブコンビナート”(Южно-Курильский рыбокомбинат)は、進めているフィッシュミール工場建設に関連し、既に国内外の飼料メーカから製品供給の受注をうけていると発表した。
2017年12月、サハリン州省庁間委員会は、投資プロジェクトとなる”ユジノクリリスキー・ルイブコンビナート”のフィッシュミール・オイル生産工場建設にかかる”サハリン州開発公社”の資金調達などを承認した。
投資プロジェクトの実施者の同コンビナートは、年間5,000トンのミールと3,500トンのオイルを生産することができる現代的な設備の取得を計画している。
プロジェクトの総費用は当初、10億8,300万ルーブルで、”サハリン州開発公社”の資金が75%の8億1,200万ルーブル、残りの2億7,100万ルーブルはビジネスファンドで調達される予定だったが、これらの上積みが計画されている。
プロジェクトでは、原魚と残滓をミールとオイルに加工するためのハイテク複合施設の建設を計画しており、1日当たり最大504トンの原材料を処理することができる168トンと336トンの2つのラインを設備する。
ミールとオイル製造のための主な原料は、イワシ・サバの原魚、水産加工で発生する残滓となる。
専門家によれば、世界のミール市場は年間200万トン以上と膨大な規模になっている。
1トンの豚肉を生産するために10kg-15kgのミールが必要とされる。
ロシアの養殖漁業は急速なペースで成長しており、2016年だけで、その成長率は36%だった。
”ユジノクリリスキー・ルイブコンビナート”は既に8ケ国の外国企業、そしてロシア企業と、先の製品供給契約を締結している。