2020年02月19日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[第29回ロ韓漁業委員会 韓国はロシア海域での政府間協定漁獲枠を失う可能性がある]
2020年2月17日から同20日までの間、第29回ロ韓漁業委員会が開催されているが、場合によっては、韓国漁船はロシア排他的経済水域(EEZ)での漁獲割当を失う可能性がある。
韓国は、1991年から政府間協定に基づき、有償料を支払うことで毎年ロシアEEZにおいて漁獲割当配分をうけてきた。
昨年2019年は、西ベーリング海でスケトウダラ2万4,000トン、マダラ約5,000トン等の漁獲割当が配分されたが、全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペ(ВАРПЭ)会長ズベレフは、9年前に韓国トロール漁船”ORIENTAL ANGEL”がベーリング海で引き起こした事故の撤去作業等が完了しておらず、船舶の所有者がそれを行わないで、環境被害を補償しない場合、漁獲割当の配分を停止すべきだと提案、2020年2月17日付で首相ミシュスチンに書簡を送付したほか、ロシア漁業庁、農業省、そして外務省に要請行動を行うと明らかにした。
また、ズベレフは、会員の中に、投資クオータに向けたスケトウダラの漁獲割当が不足している漁業会社があり、韓国漁船にこれまで配分されていた部分も、ロシア漁船が有効に利用できると指摘している。