2021年10月16日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[第51回ロシア・ノルウエー漁業委員会結果概要]”カペリン(カラフトシシャモ)操業再開で合意”
2021年10月11日から第51回ロシア・ノルウエー漁業委員会が通信を利用して開催され、同15日これが完了、双方が、合意議定書に署名した。
ロシア政府代表を漁業庁長官シェスタコフ、ノルウエー政府代表を漁業副大臣モルテン・ベルグが務めた。
双方は2019年から2021年までの漁獲実績に関する情報データを交換し、バレンツ海とノルウエー海の水棲生物資源管理措置等に合意、来年2022年のタラ、ピクシャ、その他魚種のTAC設定を承認した。
来年2022年の北部海域の共同管理資源のTAC設定とロシア漁船の漁獲割当、前年比較は別表のとおりとなっている。
また、双方は、2019年から3年間漁業を停止していたカペリン(カラフトシシャモ)操業を来年2022年、再開することを意思決定、TACを7万トン、ロシアの国別割当を2万8,050トンに設定することに合意した。
2021年8月-9月末、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ北極地方支部ピンロは、ノルウエー科学研究機関と共同で、バレンツ海の年次調査を実施した。
この結果、2019年の21倍レヴェルまでカペリンのバイオマスが回復していると発表していた。
ロシア側は科学調査船“МК-0102”Вильнюс“(MK-0120 ヴィリニュス)を投入、60日間にわたり、中層・着底トロール等によりバレンツ海のロシアEEZと公海部を調査、カペリンのバイオマスが、2020年の3倍、そして2019年の21倍まで増加していると算定される結果が記録されたと明らかにしていた。
第51回ロシア・ノルウエー漁業委員会結果 2022年ロシア漁船の北部海域漁獲割当(単位:トン) |
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共同管理TAC設定とロシア漁船漁獲割当 |
タラ |
ピクシャ |
カペリン |
オヒョウ |
メヌケ |
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TAC |
漁獲割当 |
TAC |
漁獲割当 |
TAC |
漁獲割当 |
TAC |
漁獲割当 |
TAC |
漁獲割当 |
|
2020年 |
738,000 |
315,280 |
215,000 |
92,160 |
漁業停止 |
27,000 |
11,480 |
情報なし |
12,100 |
|
2021年 |
885,600 |
385,600 |
232,500 |
104,300 |
漁業停止 |
27,000 |
12,200 |
情報なし |
13,900 |
|
2022年 |
708,000 |
309,605 |
178,500 |
79,130 |
70,000 |
28,050 |
25,000 |
11,085 |
67,000 |
16,298 |
前年比 |
79.95% |
80.29% |
76.77% |
75.87% |
漁業再開 |
92.59% |
90.86% |
ー |
117.25% |
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*参考 2021年ノルウエー漁船漁獲割当 タラ:397,635トン ピクシャ:113,348トン外 作成 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二 |