2022年09月17日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[中国スケトウダラ・ビジネスが完全回復に向かう]
中国のロシア産スケトウダラ輸入・加工ビジネスが新型コロナウイルス拡散防止対策への対応を乗り越え、完全回復に向かいつつある。
中国の水産大手”Joyvio Foods”は、昨年2021年同期の1億3,600万元の損失に対し、今年2022年上半期に1億5,500万元(2,240万ドル)の純利益を計上した。
コンピュータ・メーカの”Lenovo”を傘下におく”Legend Holdings”が所有する”Joyvio Foods”は世界的な価格の上昇、ロシア産スケトウダラの輸入・加工の改善の恩恵を受けている。
”Joyvio Foods” のスケトウダラ加工子会社で輸入業者の”China Starfish” は、4億7,800万元(6,907万ドル)の売上高に対し 3,334 万元(482万ドル)の利益を上半期に報告した。
”Joyvio Foods”のスケトウダラ事業は、EUと米国の需要増加と世界的な原材料の不足から利益を得たと指摘、一方でウクライナでの紛争の影響については言及していない。
今年2022年上半期、中国は34万400トンの冷凍スケトウダラを輸入、前年2021年同期の約2倍の数量となっている。