2022年09月03日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア科学研究機関 カラフトマスのオホーツク海への資源移動の調査結果等を分析]
今年2022年漁期、北海道(日本)に隣接するサハリン州の太平洋サケマスの生産量は、同年8月31日までに5万4,000トンで、直近偶数年2020年を70%上回り、昨年2021年の2.8倍となっているが、東サハリン沿岸では、南部と北部において極端に来遊の格差がでている。
ここ10年間にわたり当該資源来遊の“北編傾向”が指摘されてきたが、東サハリン沿岸において、今漁期は異変が起き、北部沿岸への来遊は壊滅的な状況となっている。
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ所属科学調査船“ウラヂミル・サフォーノフ”(Владимир Сафонов)と“ドミトリー・ペスコフ”(Дмитрий Песков)からの同年7月20日時点のリポートにより、カラフトマスのオホーツク海への大量の資源移動が始まっていることが確認された。
当該資源の魚道は、産卵の遅いサハリン・クリール沿岸に向かう南部グループがウルップ海峡とブッソル海峡、そして西カムチャツカ沿岸に向かう北部グループがクルゼンシュテルナ海峡と第4クリール海峡となったが、昨年2021年のモニター結果と異なり、資源の勢力が逆転、南部グループが1億尾、北部グループが6,000尾と算定され、南部グループが支配的となった。
これらの情報と沿岸への来遊実績の照合の分析等から、同研究所は今漁期のカラフトマスの資源動向の再評価を行うこととしている。
今年2022年漁期、北海道(日本)に隣接するサハリン州の太平洋サケマスの生産量は、同年8月31日までに5万4,000トンで、直近偶数年2020年を70%上回り、昨年2021年の2.8倍となっているが、東サハリン沿岸では、南部と北部において極端に来遊の格差がでている。
ここ10年間にわたり当該資源来遊の“北編傾向”が指摘されてきたが、東サハリン沿岸において、今漁期は異変が起き、北部沿岸への来遊は壊滅的な状況となっている。
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ所属科学調査船“ウラヂミル・サフォーノフ”(Владимир Сафонов)と“ドミトリー・ペスコフ”(Дмитрий Песков)からの同年7月20日時点のリポートにより、カラフトマスのオホーツク海への大量の資源移動が始まっていることが確認された。
当該資源の魚道は、産卵の遅いサハリン・クリール沿岸に向かう南部グループがウルップ海峡とブッソル海峡、そして西カムチャツカ沿岸に向かう北部グループがクルゼンシュテルナ海峡と第4クリール海峡となったが、昨年2021年のモニター結果と異なり、資源の勢力が逆転、南部グループが1億尾、北部グループが6,000尾と算定され、南部グループが支配的となった。
これらの情報と沿岸への来遊実績の照合の分析等から、同研究所は今漁期のカラフトマスの資源動向の再評価を行うこととしている。