ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

北朝鮮 水産物取引で外貨獲得 韓国籍スパイ認定 北海道新聞

2021-11-12 10:35:36 | 日記

 

2021年11月12日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[北朝鮮 水産物取引で外貨獲得 韓国籍スパイ認定 北海道新聞]
これまでにロシアと日本の排他的経済水域におけるカニ密漁について、日ロIUU漁業防止協定発効以降、漁場から直接、あるいは燃料、食料等補給港を経由し、ロシア沿海地方ザルビノ・中国琿春・北朝鮮国境等の“カオス”地帯等へ製品を運び出すルート等の存在が指摘されていた経緯がある。
2021年11月12日付北海道新聞は、昨年秋に入管難民法違反容疑などで警視庁に逮捕された韓国籍の60代男と70代女が、北朝鮮の情報機関の工作員とみられる男の指示下で外貨獲得活動に協力していたことが11日、捜査関係者への取材で分かり、この中に水産物の取引も含まれていると伝えた。
なお、同記事では、北朝鮮を経由する再輸出する取引なのか、日本による北朝鮮産水産物輸入なのか等について言及はない。

2021年11月12日
北海道新聞
[北朝鮮、日本で外貨獲得か 警察「スパイ事件」認定]
昨年秋に入管難民法違反容疑などで警視庁に逮捕された韓国籍の60代男と70代女が、北朝鮮の情報機関の工作員とみられる男の指示下で外貨獲得活動に協力していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。日本の警察当局は北朝鮮が関係する「スパイ事件」と認定。国際社会の経済制裁下にある同国が張り巡らせている外貨獲得網の一端が裏付けられたとみて警戒を強めている。
捜査関係者によると、指示役の男は「リ・ホナム」などの名前で主に中国で活動。北朝鮮の情報機関「偵察総局」に所属していたとの情報があり、現在も外貨稼ぎの中心人物とみられ、男女には複数の関係者を介すなどして指示していた。韓国人元工作員の手記を基にした映画「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」に登場する北朝鮮高官の対外経済委員会所長のモデルとされる。
韓国籍の60代男と70代女は2016年末、東京都内のマンション一室に韓国製栄養ドリンクの輸入や販売を目的とする貿易会社を設立。在留資格外の会社経営に加え、不正取得した書類で入国したなどとして、警視庁公安部が昨年10、11月に逮捕した。
押収資料を分析した結果、男女が同社などを通じて北朝鮮との海産物取引や、ロシア極東の北朝鮮国境近くでの液化石油ガス(LPG)ターミナル建設計画に関わっていたことが判明した。
男女が別の事業などで得た資金も含めて一部は指示役の男に流れていたとみられ、警察当局は北朝鮮の情報機関が主導した外貨目的の工作活動だと判断。60代男は日本に長く暮らし、女は17年11月ごろから短期滞在資格で来日を繰り返しており、2人は協力者だったという。ともに起訴猶予となった。
指示役の男の動向を巡っては今年2月に韓国メディアが報道。聯合ニュースによると、男は19年末にロシア極東ウラジオストクのホテルで面会した韓国ガス公社職員に、北朝鮮が購入したロシア産ガスを公社で買い取ることが可能か尋ねたが、「難しい」と言われ頓挫したとされる。

(過去情報)

2013年11月29日 朝日新聞
[北朝鮮にスケトウダラ輸出容疑、貿易会社長ら逮捕 中国向け装う]
中国への輸出を装って北朝鮮にスケトウダラを輸出したとして、警視庁と鹿児島県警、第7管区海上保安本部などの合同捜査本部は29日、貿易会社「東アジアサービス」(東京都中央区)社長、XXXX容疑者(47)ら3人を外国為替法違反(無承認輸出)の疑いで逮捕した。警視庁公安部が発表した。3人は容疑を否認しているという。
発表によると、3人の逮捕容疑は2011年8月中旬ごろ、冷凍スケトウダラ約410トンを青森・八戸港から中国山東省にある水産会社に輸出するよう装って、北朝鮮の興南港に不正に輸出したというもの。
日本の税関にはこの水産会社を荷受先と申告しながら、実際は北朝鮮に直接積み荷を運んでいたという。北朝鮮政府は同年12月、平壌市民にスケトウダラとニシンを特別配給しており、公安部は関連を調べる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シェスタコフ モーリタニア駐ロシア特命全権大使と会談

2021-11-12 01:31:33 | 日記

 

2021年11月11日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[シェスタコフ モーリタニア駐ロシア特命全権大使と会談]

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、駐ロシア・モーリタニア特命全権大使モハメド・ダヒと2021年11月19日、同庁で会談し、2003年5月12日付両国間の漁業協力協定に基づき設置された漁業員会の年次会合の再開の必要性について話し合いを行った。

モハメド・ダヒはロシア漁船によるモーリタニアEEZでの満足な表層漁業の展開等について希望を表明した。

ロシア・モーリタニア漁業協力協定は、モーリタニアEEZでロシア漁船が表層魚を漁獲する可能性を規定しており、当該海域の水棲生物資源の調査と評価、モーリタニアの漁業人材の訓練、両国の企業間の協力の発展等が盛り込まれている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア政府 水棲生物資源利用税引き上げ改正案 下院第1読会を通過

2021-11-10 12:20:18 | 日記

 

2021年11月10日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア政府 水棲生物資源利用税引き上げ改正案 下院第1読会を通過]

ロシア下院は第1読会において、ロシア政府によって提出された水棲生物資源利用税引き上げのための税法改正案を承認した。

これはロシア連邦法草案”ロシア連邦税法第2条25.1項の改正”で、採択された場合、利用税は大幅な引き上げとなるが、同時に、自国造船所により漁船更新をした者、自国陸上加工場へ原料供給をする沿岸漁業着業者、高次加工製品の生産者等を対象に一部控除設定がされているほか、一定期間、小規模自治体や集落形成を担う企業への税率据え置き等の条件が盛り込まれている。

水棲生物資源利用税の見直しは、2015年の国会における大統領プーチンの指示に基づいている。

商業価値の高い主要魚種では、次のとおりとなる。

オホーツク海スケトウダラ 3,500ルーブル/トン ⇒ 4,300ルーブル/トン(約¥6.45/kg)

その他海域スケトウダラ 2,000ルーブル/トン ⇒ 4,300ルーブル/トン(約¥6.45/kg)

カレイ類 1,000ルーブル/トン ⇒ 2,100ルーブル/トン(約¥3.15/kg)

オヒョウ(カレスガレイを含む) 3,500ルーブル/トン ⇒ 12,600ルーブル/トン(約¥18.90/kg)

ベニザケ 20,000ルーブル/トン ⇒ 30,000ルーブル/トン(約¥45.00/kg)

タラバガニ 35,000ルーブル/トン ⇒ 80,000ルーブル/トン(約¥120.00/kg)

なお、政府案では各水棲生物資源の利用税のインデクスにデフレータ(名目値から物価上昇や下落などの変動部分を取り除き実質値を得るための係数)を用いることを盛り込んでいるが、当該係数設定が市場の実際の状況を反映しておらず、企業負担が不当に増加する可能性があると業界は懸念材料として指摘している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“ロシア漁業会社”が“株式会社大水”と日本でのすり身販売展開長期契約締結

2021-11-06 20:12:31 | 日記

 

2021年11月06日

北海道機縁漁業協同組合連合会 原口聖二

[“ロシア漁業会社”が“株式会社大水”と日本でのすり身販売展開長期契約締結]

“РРПК и Daisui подписали долгосрочное соглашение о развитии продаж сурими в Японии”

ロシア漁業最大手”Русская рыбопромышленная компания“(ルスカヤ・ルイボァプロムシェレンナヤ・カンパニヤ「ロシア漁業会社」)は、“株式会社大水”と日本でのすり身販売展開にかかる長期契約を締結したと発表した。

双方は、日本のスケトウダラすり身市場で主導的な地位を占めることを期待している。

“ロシア漁業会社”“株式会社大水”そして“ロシア漁業会社”の海外市場での独占販売代理店“Pacific Rim Group”は、日本市場に供給するスケトウダラすり身製品の販売等における協力に関する合意に署名した。

“株式会社大水”は、世界最大のスケトウダラすり身市場である日本での販売促進のための“ロシア漁業会社”の戦略的パートナーになる。

また、同時に、“ロシア漁業会社”は“株式会社大水”のためのスケトウダラすり身の戦略的サプライヤーとなる。

”ロシア漁業会社”は今年2021年第3四半期、スケトウダラのフィレ、ミンス、すり身の生産を前年2020年同期比で17%、1月-9月の比較で20%増加させている。

同社は、洋上高次加工が資源から最大の経済的利益を得ることを可能にすることから、これらの製品の生産拡大を戦略的課題に位置づけしており、天然の白身魚から最高品質の製品を消費者に提供する最適の生産方法だと説明している。

同社は国内市場への高次加工スケトウダラ製品の販売展開を継続し、流通業界への供給に関する長期契約も締結している。

2021年9月、スーパートロール船“Владимир Лиманов”(ウラヂミル・リマノフ)が洋上すり身生産を開始しており、同社は第4四半期から、この製品の日本への安定供給を確保することを計画していた。

また、同社は、国内市場向けにすり身製品の最初のロットを既に供給しており、中国、ヨーロッパ、そして米国のパートナーへの高次加工製品の出荷を行っている。

同社は“ウラジミル・リマノフ”と同タイプのシリーズのスーパー・トロール漁船を11隻揃える計画としている。

このシリーズ船は全長108mで、年間1万5,000トン以上のスケトウダラのフィレ、ミンス、すり身を船内で生産し、残滓はミールとオイルに完全に処理され、漁獲物の最大100%を付加価値製品化することを可能にするプラントが設置される。

なお、販売代理店“Pacific Rim Group”は、2013年に設立され、当初から“ロシア漁業会社”の販売パートナーとして活動してきた経緯にある。

 

(関連情報)

 

2021年11月06日 みなと新聞【大阪】

[大水が露スケソウすり身販売へ]

大水(大阪市、山橋英一郎社長)は5日、ロシアの漁業大手、ロシアン・フィッシャリー社(RFC)のスケソウすり身の輸入販売を開始すると発表した。

RFCと、RFCのスケソウすり身など水産物を海外販売する独占販売代理店のパシフィック・リム・グループ(PRG)との間で、RFC生産のスケソウすり身の日本国内における販売契約を日本の企業としては初めて結んだ。

山橋社長は「RFCの日本での戦略的パートナーとなり、高品質のすり身を日本で流通させる役割を担えることは大変名誉なこと。この事業が継続的に発展するよう努めていく」とコメント。

RFCはロシア海域のベーリング海とオホーツク海で主に操業。海洋管理協議会(MSC)の認証を取得し、現在、約34万トンの総漁獲枠を持つ。

漁船11隻と冷凍運搬船2隻を所有。

漁獲から船上での加工、凍結までを効率的に行う最新鋭の漁船(スーパートローラー)を今年から1隻所有し、洋上すり身製造に乗り出していた。

今後、スーパートローラー10隻を新たに建造する予定で、すり身の生産事業の拡大を計画している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サハリン州 太平洋サケマス増殖事業 稚魚飼料 指定メーカ製品輸入停止解除も厳しい検査

2021-11-05 15:04:40 | 日記

 

2021年11月04日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[サハリン州 太平洋サケマス増殖事業 稚魚飼料 指定メーカ製品輸入停止解除も厳しい検査]

サハリン州業界は、太平洋サケマス増殖事業における稚魚飼料が当局により輸入停止となり、その後、解除されたものの、厳しい検査体制が敷かれることになり困難に直面している。

サハリン州サケマス増殖事業協会はロシア動植物衛生監督局に飼料製品の輸入停止問題の解決を求めた。

ロシア動植物衛生監督局は、検査により、輸出国当局の飼料製品輸出企業活動に関する管理不備を指摘、2021年10月27日より、デンマークからの飼料製品の輸入停止措置をとった。

その後、同年11月3日、ロシア動植物衛生監督局は、新たな命令を発し、当日から問題となっているデンマークの企業を含め、デンマークからの輸入停止措置を解除したが、ロシアに到着した製品は強化された検査・監視の対象になるだろうと説明している。

サハリン州の増殖事業企業・施設への飼料供給は、デンマークの“アレル・アクワ”(Аллер Аква)社がほぼ独占状態だった。

しかし、ロシア動植物衛生監督局は、デンマーク企業からの飼料製品輸入に一時的制限を課した。

2021年漁期から2022年に向けた事業において、稚魚飼料は350トン以上必要となるが、現在、ロシア国内在庫は116トンとされている。

サハリン州サケマス増殖事業協会キリル・プロスクリャコフは、“アレル・アクワ”社の供給体制が受注生産であることを考えると時間的猶予はないと語り、同社の飼料について、使用実績が20年間におよび、2度-3度の低水温での摂餌に対応した地元の孵化場の需要に適した製品であって、代替メーカの製品は、それぞれ他の施設用に向け独自に配合されたものであることから、それらを調達流用することは技術的に不可能だと加えた。

サハリン州の孵化場は現在68施設が活動を行っており、飼料調達問題から25施設が閉鎖に追い込まれる可能性がある。

プロスクリャコフは、これらの孵化場が飼料を調達できず稚魚が斃死した場合、その先、年間約2万3,000トンの資源、2021年の市場価格で63億ルーブル相当の損失が発生することになると説明した。

サハリン州漁業者協会会長マキシム・コズロフも事態は非常に深刻だとしている。

ロシア動植物衛生監督局局長セルゲイ・ダンクベルトに対する問題解決に向けた要請は、業界ばかりでなく、州政府も行っている。

サハリン州水産部長イワン・ラドチェンコは、同州の孵化場が毎年約10億尾の稚魚放流を行っており、これらの再生産のための活動は、産業にとって極めて特別な役割を果たしていると指摘している。

なお、ロシア動植物衛生監督局は、同年11月11日、通信を利用して業界団体らと会議を開催し、当該問題について話し合いの場を設定したと明らかにしている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア科学調査船“アカデミック・イオッフェ”がデンマークで拘束される

2021-11-05 13:31:02 | 日記

 

2021年11月05日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア科学調査船“アカデミック・イオッフェ”がデンマークで拘束される]

在デンマークのロシア大使館は2021年11月4日、ロシア科学アカデミー海洋研究所所属科学調査船アカデミック・イオッフェ("Академик Иоффе")が同年11月1日、燃料補給に立ち寄ったデンマークの港で、地元当局に拘束されたと発表した。

“アカデミック・イオッフェ”には、乗組員38名と科学者23名が乗船しており、デンマーク最北端スケーエンで拘束された。

同大使館は理由について、“アカデミック・イオッフェ”の過去の商業活動を巡る第三者からの申し立てがあった旨の説明を受けたとしている。

一部情報によると、“アカデミック・イオッフェ”の維持費を政府予算だけでは捻出できなかったため、過去にカナダの民間企業に観光船としてリースしていたことがあり、契約を巡るトラブルが関係している可能性があるとされている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア極東発展大臣 北方領土を含め韓国とクリール諸島への投資プロジェクトを協議

2021-11-04 11:54:19 | 日記

 

2021年11月04日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア極東発展大臣 韓国とクリール諸島への投資プロジェクトを協議]

ロシア極東発展相アレクセイ・チェクンコフは、クリール諸島での投資プロジェクトに導入される予定のメリットについて韓国の代表者に説明した。

チェクンコフは韓国産業通商資源部副長官パク・キヨンと会談、クリール諸島を含めた極東地方における投資プロジェクトの展望について話し合った。

パク・キヨンによると、現在、極東地方で活動している韓国企業は約50社で、これまでのところ、潜在的な機会を利用しきれていないと語り、新しいプロジェクトの実施により、韓国企業の参加と投資額は増加するだろうと語った。

韓国投資に訴求する現在の主要なプロジェクトは、ロシア沿海地方での積み替えターミナルの開発とされている。

ロシア極東発展省は、年間総量120万トンの水産物製品と混載貨物の積み替えのためのインフラ、および、2万5,000トンの製品を保管するための冷凍冷蔵施設の建設について話し合いが行われており、韓国海洋水産部によるターミナルの投資前調査が進んでいると明らかにした。

また、韓国側は、ロシア極東発展省からクリール諸島で予定されている外国人投資家のためのメリットについて説明を受けた。

 ロシア大統領プーチンは、2021年9月3日、北方領土などを含めクリール諸島で外国企業が投資した場合に免税を認める特別区を創設すると発表、ロシア政府当局とサハリン州政府に対し、法律の整備等を確実に行うよう指示している。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年スケトウダラ国際市場価格(秋季報告) 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2021-11-03 10:57:37 | 日記

2021年11月01日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2021年スケトウダラ国際市場価格(秋季報告)]

世界のスケトウダラ生産350万トンの内、ロシアが180万トン、米国が150万トンを占めている。

ロシアは洋上でH&G(ドレス)を生産し中国へ輸出、中国が陸上でフィレ加工してEUへ再輸出、米国は日本へすり身として輸出することを、それぞれ仕向けの主流としてきた。

しかし、ロシアについては、新型コロナウイルス拡散防止対策による中国の冷凍水産物輸入制限により、当該貿易は鈍化、今年2021年初めから仕向け構造が大きく変化し始めている。

フィレの最終市場となるEUへ米国が供給を増加させ、ロシアも“投資クオータ”を利用した高次加工漁船と自国陸上加工でフィレを増産し、中国加工を介さない当該市場への直接アクセスを拡大させている。

また、ロシアはこれら製品の国内市場への供給拡大にも取り組みを開始した。

米国から日本へのすり身の輸出価格、中国からEUへのフィレの輸出価格、そしてロシア国内のH&G卸売価格等を監視することで、スケトウダラの国際市場価格を把握することとする。

 

 

 

 

 

 

 

2021年11月01日 

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2021年11月]

韓国のスケトウダラ市場向け製品の仕立ては主にW/R(ラウンド)となっている。

ロシアの漁業規則改正により韓国市場への冷凍スケトウダラ供給が昨年2019年下半期以降急減、当該製品の価格が高値を維持した。

それまで韓国の冷凍スケトウダラ市場は、韓国漁業会社がロシアと合弁企業(資本:ロシア51%以上/韓国49%以下)を設立、漁船をロシアにリフラッキングさせ、ロシアEEZの漁獲割当をロシア漁船として確保、製品を輸入する際、免税特権(非課税)を受ける所謂”合弁操業”が約20万トンと、韓ロ政府間協定に基づく韓国フラッグでのロシアEEZにおける”GG操業”(3隻)の2万トン-2万5,000トンで構成されてきた。

一方、ロシアは2019年、漁獲割当設定を更新するにあたり漁業規則を改正し、漁獲割当のノルマ消化義務(一定量消化しない漁船は漁獲割当を削減)を50%から70%に引上げた。

この規則改正により一部の”合弁操業”船団の漁獲割当が削減され、2019年下半期以降の韓国市場への冷凍スケトウダラ供給が急減した。

2019年通期、約3割、前年2018年より当該製品の供給が減少し、当該市場価格を急激に引き上げた。

2019年秋、ロシア産スケトウダラの主要加工国の中国がCV19拡散防止対策により輸入規制を開始、一次保税も含め、当該製品の供給先けが韓国に向かい始めると同時に、価格が下降、2021年3月から、W/R(20kg/CS)卸売価格は4,300ウオンを前後している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア漁業ニュースヘッドライン 2021年11月  http://kisenren.com

2021-11-01 14:53:54 | 日記

   2021年11月10日

ユーザー  各位

 

拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

 さて、ロシア漁業庁は、ロシア極東排他的経済水域(EEZ)における太平洋サケマス沖獲り向け漁獲割当オークションを、今年11月と12月、2クールに分けて開催すると発表しました。上場については、6海域5魚種、計103ロットで、全体のTAC設定の約5割、落札による漁獲割当配分の権利が2033年(2022年から12年間)までとされています。ロシアでは、2016年以降、太平洋サケマスの漁獲を目的とするEEZ、領海、内水面での流し網の使用は禁止されており、この効率的代替漁具・漁法問題は未解決で、過去から関連する日本業界にとっても今後の動向が注目されるところです。

 今月号においては、この太平洋サケマス沖獲りに関する情報を集約しTopNewsとしてご報告申し上げます。

 なお、12月上旬、日ロ漁業委員会第38回会議の開催が見込まれていて、報告担当者も当該漁業委員会に交渉団随行員として参加の可能性があり、例年どおり、12月号は新年1月号との合併号とさせていただきます。今年も変わらぬご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。

                                                    敬具

  (国際漁業対策事業部;原口聖二)

 

TopNews ロシアEEZ沖獲り太平洋サケマス漁獲割当オークションの開催が発表される

・カムチャツカ地方は太平洋サケマス流し網(沖獲り)の復活を危惧(ロシア太平洋サケマス沖獲り関連外1件)

・ロシア業界団体 ロシア漁業の財務状況悪化を発表(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外35件)

・ロシア上院“投資クオータ”第2弾の設定のための円卓会議概要報告(投資クオータ関連外7件)

・ロシア極東海域 新造警備艇2隻 沿海地方とサハリンに1隻ずつ配属(ロシアFOC/IUU取締関連外1件)

・ロシア農業省 来年2022年自国海域TACを承認(ロシアEEZ2022年TAC設定関連5件)

・道東・道南太平洋接続海域スケトウダラ操業概況(ロシア漁業者スケトウダラ・マダラ・ニシン操業関連外8件)

・2021年漁期 ロシア極東・北海道沿岸シロザケ操業概況(太平洋サケマス操業関連外8件)

・またがり資源スルメイカ 北海道接続南クリール海域操業概況(南クリール海域スルメイカ操業関連4件)

・ロシア漁業者イワシ・サバ サンマ操業概況(ロシア イワシ・サバ サンマ漁業関連14件)

・極東のカニ王創業漁業会社への債権者破産申し立て(アレッグ・カン 債権者破産申し立て関連3件)

・“チェルシーFC”オーナ アブラモヴィッチは漁獲割当を維持する(その他ロシア漁業関連情報等外10件)

・日本EEZ“またがり資源”韓国近海スルメイカ操業概況(韓国漁業関連3件)

・韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2021年10月(韓国スケトウダラ市場価格モニター)

・洋上風力発電"まったくエコロジーではない"フランス漁業者抗議行動(ポスト英国EU離脱関連)

 

計108オリジナル報告

 http://kisenren.com

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする