たいちゃんの奥の細道

~人生、すなわち旅也~

白馬岳雪崩遭難に思うこと

2013年05月17日 20時54分43秒 | 山の上
同じ「山屋」にとっては、やりきれんです。

ゴールデンウィーク前半、4月27日、長野県白馬村の北アルプス白馬岳(しろうまだけ2,932m)の白馬大雪渓(はくばだいせっけい)で雪崩が発生し、岐阜県の6人パーティー、そして山口県の2人パーティーがまき込まれました。
岐阜県のパーティーのうち1名が死亡、そして山口県の2名が行方不明となっていましたが、先日5月6日、雪の中から1名の遺体が発見されました。

死亡が確認されたのは同じ部局の先輩に当たる人で、以前は一緒の職場で机を並べていました。
温厚な性格で、頼りになる先輩を失ったことは、とても残念でなりません。

山小屋のブログなんかを見ていると、事故のあった日はブリザード状態で、大雪渓ルートは早朝6時から地元警察から登山自粛勧告が出ていたようです。
しかし、山口県のグループは前日より入山しており、この情報が伝わってなかったと思われます。

このような事故がおこる度に、マスコミなんかから「無理な行動であったのではないか?」とか囁かれます。
私も実はそんなことを考えていたんです。


私が遭難の第一報を聞いたのは、27日の夜でした。
熊本県水俣市の温泉でくつろいでいたときに見た、スマホのニュースです。
山口市の男性50歳が同市の男性32歳の男性と白馬岳に入山し、連絡が取れないと・・・

なんか、ピ~~ンと来てしまいました。
そして翌日朝のwebcheckで、「宇部山岳会の・・・」の文字を見たときに、確信に変わりました。

やっっべっ!!

しかしだ・・・
先輩は山岳会で雪山、それも白馬よりレベルの高い冬の富士山も経験してるはず。
装備だって十分に備わっていたはずです。

そう・・・
私たち、「ユル系下山部」とは、違うのです









「あなたとは違うのです!!」


そんな人たちが(雪崩に)流されるとは・・・


そりゃ、登山をやってれば危険なこともありますよ。
北岳に行ったとき、さっき通ったところ3m程後ろを拳大の落石が「びゅん!!」と通っていったこともありますし、「こりゃ、落ちたら死ぬなっ」って思う崖の道も、何十回と通ってきました。
これらの場所を無事に通過でき、そして今生きているのは「運が良かったのか」のか、それとも「運が悪くなかったのか」・・・

ホント、『運』って大切だと思いました。



ところで・・・だっ

先般、亡くなった先輩のお通夜に行ってきました。
狭くは無い会場に、職場の方、山岳仲間の方、ご近所の方、親族そして遺族・・・大変多くの方が最後のお別れをしにいらしてました。

入り口には事故のあった日に装備していた機材でしょうか?山の道具が飾られていました。
装備については自分の冬用装備とさして変わらないのです。
違うのは知識と経験、そして体力かな?

ご焼香を待つ間、 「自分ならどうやって白馬大雪渓と戦うか?」
そんなことばかり考えていました。




VS白馬大雪渓
大雪渓の勢力が弱まり、かつ、人があまり多くない初夏、猿倉ルートから一気に大雪渓を攻め落とす!!




(もし無理なら、適当な理由を付けて、涙目で「栗城って」降りてくる・・・)



弔合戦じゃ!!とばかり、いつの日か先輩がたどり着けなかった雪の白馬岳山頂に挑戦したいと思います。









まってろよ、王子様!!

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