先月29日の博士論文公開審査とその報告書作成が大学の2015-2016年度の最後の仕事であった。報告書はほぼ書き終え、あとは Éric Mangin が審査のために用意した原稿を送ってくれれば、それを報告書に組み込むだけ完成である。
9月1日の今日が新年度の初日であるが、幸いなことに、一昨年昨年と違って、オリエンテーションが来週月曜日からなので、今日を含めてまだ四日自分の研究計画のために時間を確保することができる。
来年夏に Le Centre Culturel International de Cerisy で開催される mésologie についてのシンポジウムへの発表応募の締め切りが10日で、応募のための要旨を先ほど一応書き終えた。締め切りまで何度か推敲してから提出するつもり。
今年の12月7日から10日にかけてブリュッセルで開催される Second annual conference of the European Network of Japanese Philosophy で三人の Keynotes Speakers の一人として講演することになっているが、その内容は Cerisy のシンポジウムの発表要旨とリンクしており、両者は互いに補完し合うような関係にある。
この二つの発表(と言っても、Cerisy の方は審査があるので没になるかもしれない。その場合は別の場所で発表するつもり)の準備作業が今日からの一年間の私の研究の主軸となる。
研究テーマは « lieu de médiation »、キーワードは « trans- »。西田幾多郎の行為的直観、田辺元の絶対媒介の弁証法、シモンドンの個体化理論の相補的読解を通じて、博士論文以来構想してきた根源的受容可能性の哲学の執筆を始める時が来た。