今日一日何をしておりましたかと申し上げますと、我が日本学科の来年度前期の時間割作成に文字通り朝から晩まで没頭しておりました。昼食も取らず、十時間コンピューターの画面とにらめっこしながら、ああでもないこうでもないと、コマを動かしていました。
「はぁ?」と思われた方もいらっしゃるかと拝察いたしますが、弊学科ではこれが学科長の最も重要な仕事の一つなのであります。
あっ、断っておきますが、いかにいい加減なフランスの大学だって、どこもこうだというわけではありません。私の前任校では、各教員は、月から金までの間でどうしても勤務できない、もしくは、したくない日を一日だけ選ぶ権利があり、後は教務が時間割は組んでくれました。もっともその時間割がわかるのは、いつも授業開始数日前でしたけれど。
どっちにしても、日本の大学では、こういう仕事は教務課の範疇であって、教員がやることではないですよね。全生徒数が数十人程度の小さな学校なら、教員がこういう仕事も引き受けるのはわかりますけれども、我が大学は、四万数千人の学生を擁するフランスでも規模だけで言えば有数の大学なんでございますのよ。
それがこのざまですからね。教育・研究環境の水準は推して知るべしってことですね。ノーベル賞受賞者が歴代で十九人、そのうち現役が三人とか自慢気にサイトに載せてるけどさ、今の現場の惨状はどうなのよ。なんとかしてほしいよ、ほんと。
とか愚痴りながら、市販の下手なゲームよりよっぽど複雑でスリリングな時間割作成を結構楽しんでいた曖昧な日本の今日の私なのでありました。