早朝の雲に覆われた空を見ていると、
寒々として初冬を感じさせる。
落葉樹は風もないのに木の葉が散り、
地面に敷き詰められていく。
解体中の旧読売新聞ビルの東側に、煮込みうどん屋が
開店したので食べに行ってきた。
やや淡白で薄味の味噌煮込みは、今までの
イメージと違う味だった。
以前この店は手打ち蕎麦屋であったが、
違う人が引き継いだようだ。
うまい蕎麦屋でよく通ったが、名古屋はうどん文化が根強く、
近所にあった3軒の蕎麦屋がなくなってしまった。
近くに味噌煮込みの老舗「山本屋」をはじめ、
数軒のうどん屋がある。
山本屋は、これぞ名古屋飯と言われる味噌煮込みで、
出汁の効いた濃厚な赤味噌に、硬くて腰のあるうどんを、
土鍋の蓋にとって食べる昔ながらのスタイルを守っている。
寒い冬にはこの濃厚なうどんがたまらないが、見た目も味も
淡白なうどんを好む人も増えているようだ。