スズキさんは
口べた
思っていることの
半分も
話してはいず
ただ
懸命に話そうとしている
僕は聞く
彼の目を
目は口ほどに物を言う
と言うけれど
本当だろうか
彼の目を見ても
僕には何も聞こえない
スズキさんは
話す
半分だけ
半分未満かも知れず
十分かも知れない
真面目で
不器用
けれど
誠実な言葉は
彼の内臓から脈打ち
口先で果てる
気団に消えぬよう
ひと言も
こぼさぬよう
僕は聞き
彼の目を見る
彼の真面目は
美しく
ビルの谷間で
息をする
その息を
私は知った
気団に消えぬよう
まっすぐで
少ない単語と
息のいっぱい詰まった
本物の言葉を
知った
息と
目を
こぼさぬよう
わずかでも
こぼさぬよう
誠実な魂の
言葉を
わずかでも
こぼしてはいけない
これは耳を持つ者の
責務だ
口べた
思っていることの
半分も
話してはいず
ただ
懸命に話そうとしている
僕は聞く
彼の目を
目は口ほどに物を言う
と言うけれど
本当だろうか
彼の目を見ても
僕には何も聞こえない
スズキさんは
話す
半分だけ
半分未満かも知れず
十分かも知れない
真面目で
不器用
けれど
誠実な言葉は
彼の内臓から脈打ち
口先で果てる
気団に消えぬよう
ひと言も
こぼさぬよう
僕は聞き
彼の目を見る
彼の真面目は
美しく
ビルの谷間で
息をする
その息を
私は知った
気団に消えぬよう
まっすぐで
少ない単語と
息のいっぱい詰まった
本物の言葉を
知った
息と
目を
こぼさぬよう
わずかでも
こぼさぬよう
誠実な魂の
言葉を
わずかでも
こぼしてはいけない
これは耳を持つ者の
責務だ