映画館に着くと
光
という映画のャXターと
光をくれた人
という映画のャXターが
並列に貼られていた
その言葉の違いに
思いめぐらせ
水を飲み
白い椅子で
整理番号17番の券を持って
待っていた
「光」
と書かれてある
小さな白い券
いい映画館だな
そう思ったのは
小林政広監督の映画の
ャXターが
大きく貼られていたから
本を読んで
立って待っている人
オレンジジュースを買う人
上映開始10分前に
呼び声があり
どんな人たちが見るのだろう
と少し興味があった
わたしの足は作業靴で
作業着の上から
シャツを着ていた
コーディネートなんて
めちゃくちゃで
頭はぼさぼさで
汗の匂いは消してはきたけれど
決して
きれいなかっこうではない
手提げかばんからは
ランチジャーだって
見えてしまっているし
でも
思った
河瀬直美の映画を見る時には
これでいいのだ
自然体でいいのだ
河瀬直美の気取らない
自然体が
生活者の目線で作品を作っている姿勢が
そう思わせた
それだけでも
待っている甲斐がある
その場にいるだけで
知らせてくるものがある
凄い監督だと思う