kotoba日記                     小久保圭介

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詩人が詩人を見落とすということ

2019年01月25日 | 生活
お正月にお墓参りをした
乳母が夢に出てくる

細い道を通ってきて
わたしたちのところまで
歩いてくる
紫系の美しい服を着て
きらびやかでありながら
シンプル
乳母はこんなにおしゃれではなかったはず

そしてわたしに
「No Problem?」
変わらず
しゃれっ気のある陽気な
乳母は
にこにこして
夢の中で
わたしを励ました

---

樹木希林さんの演技は
現実にはあり得ない
虚構の中のリアリズム
こういう俳優さんは
稀有
すごいと思う

いつだったか
角田光代原作の
八日目の蝉で
「その子はまだ朝ご飯を食べてないの」

ラストシーンで言うところがある
あれも現実にはあり得ないセリフ
小説言語

樹木希林さんの演技も
同じ
最初からの才能もあるだろうけれど
それだけではないはずだ
人を観察し
思考し
生活に活かす
いつだったか
笑っていいとも
に樹木希林さんが出たとき
詩人の名前を言っていた
言葉の番組も自ら主演していた

---

飛べずの蝶
木の下へ移す

郵便局の場所を聞かれ
答えた
その人が戻ってきて
ありがとうございました
と言った

---

道の草に気づく
小さな草に気づく
なぜ
今まで
見過ごしてきたのだろう
いつも見ていたはずなのに

それは詩人
伊藤比呂美が
詩人
石垣りんを
見過ごしてきて
今になって
発見(遭遇)
または
『ぶつかり』
石垣りんに注目することに
似ている

何故
今まで!

伊藤比呂美が
石垣りんに接触してこなかったことを
知った時
さすがに驚いた
素晴らしい詩人が
素晴らしい詩人を
見過ごしてきたということ
その歳月
そして

伊藤比呂美は
石垣りんに接触している
それが面白い

遅れたからこそ
「今」なのだ
伊藤比呂美はついている

『あん』
見る




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