kotoba日記                     小久保圭介

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   『山口さん への長い手紙』

2024年09月15日 | 生活詩




















  『山口さんへの長い手紙』


言葉で伝えるだろうか
山口隆さんへの長い手紙で
サンボマスターの人たちに
伝えることができるだろうか

元々
友達の五郎さんから
「いろんな動画があるよ」
手と足が不自由な場合
そんな動画がある
YouTube が一番知ってる

アプリで
tiktok っていうのは
短い動画のアプリ
手と足が不自由な人たちで
まだ若い人たちでも
そういう不自由な体を
リハビリや自主トレ
思うことや いろんなこと
伝えていた

「頑張っている」
「頑張れ」
そんな
重い言葉は好きじゃなく
ただ動画だけで
私は学ぶことが
すごくたくさん

何十秒か動画の中に
音楽がつけている
パワーが出るような歌があって
「若い人はいい歌なんだな
こういう人がいっぱいいるんだな」
そんな風に思っていた

その歌はなんかすごく
感じるものがあった

ある時
誰の歌なんだろう
どんなバンドなんだろう
その歌を調べてみると
サンボマスター

びっくりした

13年前
311 があって
東北の方で
遠藤ミチロウ
大友良英
そういう人たちの
東北出身のコンサートがあった
その中に
サンボマスターがいた

滑稽なぐらいな山口さんは
印象的でギターがうまかった
13年前は
「あー そんな サンボマスターって人いるんだな」って
それより
どうやって
放射能
使用済み核燃料の問題はどうするんだ
被災者はどうするんだ

名古屋で
2011年3月11日に
私は揺れを感じていた
そして帰ったから
テレビ見ると びっくりした

その後
サンボマスターのことを
忘れるぐらい
たくさんのことが起きていた

13年後
私は
左手と左足の不自由になって
再び 本当の形で
サンボマスターが私の中にやってきた
知ってる曲は 1曲か2曲ぐらい
衝撃的な歌は
知ってる人は知っている歌
『できっこないを やらなくちゃ』
です

山口さん
調べてみると あなたは 2010年に
発表している
あとすぐ後に
311 が始まった

tiktok で知った
サンボマスターの歌
まさかこの歌が
サンボマスターとか知らなかった
もっと若い人のバンドだと思った

YouTube で
サンボマスターを見聞きしてると
何かが動いていた
私の中で何かが動いた

その歌をいろんな人が
コメントを書いていて
若い人たちの受験試験とか
いろんな希望を
または苦しいことを
受けている人たちが
こんな歌で衝撃をしていた

私もまたその中の一人
サンボマスターの歌
ライブYouTube で見ている
言葉がすごく上手な人だな
山口さんは
言葉がすごく上手だと思った
アジテーションだ

山口さん
あなたは言葉の人だ
私はびっくりして
山口さんたちの
サンボマスターのライブを
いくつも何時間も
見聞きしていた
「これは何だろうな すごいな」
不思議

人間は朝になると
だいたいみんな冷静になる
翌朝
サンボマスターの
アジテーションについて
これは嘘だよ
そんな風に冷静に思った
ナチスのゲッべルス のように
危ない人だと思った

しかし
あの歌
『できっこないを やらなくちゃ』
の歌詞の中
てにをは
がおかしいと思っていた

もう一度
歌詞を読んでみると
やはり おかしい
てにをは
がおかしい

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

てにをは
がおかしい

心が
少しでも不安に

だったらわかる

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

僕の中は心があるんだから

「心が少しでも不安に」

だったら
わかる

山口さん
助詞がおかしい

なぜ
「心を」
と書けば
他動詞に続く
客体だとなる
心は主体だのに
「心が」が自動詞に続く
これが正しい
しかし
お客さんのように
全く違う人 別人のように
「心を」が変

まさか
意図的に ということか
ありえないだろう

考えて
パッとわかった
まさかと思った

心というのは
何十万 という意味がある
東洋には
仏教を中心に
あまりにも
すごい 意味がある
「心」の意味だ

山口さん
心が
客体 っていうのはおかしい

まさかと思って
心がお客さんのように
自分の心ではなくて
違う人のお客さんのように
家に来てくれた人が
失礼なことのない
不安にさせないような
おもてなしみたいなもんだ

山口さん
あなたの言葉はおかしい

まさか

心とは自分のことではない
心とは
お客さんのことだ
私から生まれてから
心となって
来てくれたお客さんだ

おもてなしとして

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

心を→客体
心が→主体

山口さん
まさか あなたの書いた言葉は

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

心とは自分ではなくて
心とはお客さんのことだ
これは
心とか魂とか
MRIで
わからない

脳の中に
内臓に心臓でもなくて
全身を MRI で見ても
心と魂が確かにあるらしいんだけど
MRIには映らない

そうか
まさか

今まで考えていた心とは
お客さんのことだ
心とは
魂のことと同意だ

魂ということを考えていくと
MRIにはなくて
脳細胞の中にもない
これはお客さんだ
私の中にもあなたの中にも
心が宿ってきたんだ
生まれてからすぐに
宿って一生ここに
私の体の中に
お客さんとして
私の体の中に
たくさんの記憶を持って経験を持って
私の中にやってきた
来てくれたお客さんだ

だからこそ山口さん

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

例えば
避難所に行った時
子供達に少しでも不安にさせちゃだめさ
ガザ地区で
子供達を抱きしめて
不安にさせないようにしている

ナチスのゲッべルス のように
ある意味では
言葉の人なので
悪用もできる言葉だ

言葉の人とは
良い方向に使える人と
そうではない人に使えることがある
詐欺が有名だ

山口さん
あなたの歌で
たくさんの人が泣いて
またはたくさんの人を泣かせて
力を持って生きていく意味
これこそ
山口さんの
言葉をわかっている人

歌詞の中で
心について もう一つの箇所がある

『悲しみに心をまかせちゃだめだよ』

この歌詞の部分も客体だ

それよりも一番すごかったのは

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

山口さん
宮沢賢治の雨ニモマケズを
国が使ったんだ

ゲッべルスのように
群衆は同じ方向に行く時がある
だからこそ
冷静に考える

山口さん
あなたは 福島の出身だから
原発のことも全部わかっている

だからこそ山口さん
あなたは
Love & Peaceという言葉しか
言ってない
それをどうして
山口さんをメッセージとして
歌詞にするのか
サウンドにするのか
それはロックンロールだと
山口さんは言う

言葉と音楽は
同時に 人々に伝えてくる

言葉とは もともと音楽だ
音楽があって歌があって
そっから言葉が出てくる
意味より
先に歌が始まった

山口さん
あなたのギターは
ジョニー ウィンターが好きで
この影響にあるというのを知った

山口さん
あなたの言っている
ロックンロールは
山口さんが「これは呪いだ」
と YouTube の中 MCで言う
東北から来る
呪詛から何かがある

極めて原始的な
山口さんの中に
強い 魂というものが
言霊 となって
歌にあるのだ

歌詞という船に
心を乗っかってくんだ

そうであっても
私は不安にさせちゃいけない
私ではなくて
私の中のお客さんに失礼のないように

『心を少しでも不安にさせちゃだめさ』

あなたがもう14年前に
こんな歌詞を書くとは
言葉の人は
滑稽であっても
言葉の人は
たくさんの人を
助けている

山口さん
サンボマスターのメンバーに
私のこの長い手紙を
伝えることができるだろうか

長い手紙になりました
山口さん
あなたは本物の詩人です


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