kotoba日記                     小久保圭介

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本を読む 興奮する

2022年05月28日 | 読書

「利他」とは何か (集英社新書)

 

素晴らしいとしか言いようがない

特に若松英輔氏の民藝家『柳宗悦』論は卓越

中島岳志氏の論はまったくもって
わたしに合っていて
シンパシー以外何もない

國分功一郎氏の『中動態』は読んでいて興奮した

責任と帰責性の語りはおしっこちびりそうでした。

うすうす気がついていたけれど
利他と宗教(霊性)はほぼ重なっていると思っていたけれど
この著書でそれがあらゆる角度から論じられていて
はっきりそうだと思いました。

哲学、哲学っていうけど
哲学って言語のことじゃん
ってマジ思った。

最後の磯崎憲一郎氏の論は途中まで。少し休憩。小島信夫の正体がここで明かされるという
何とも興奮する内容

この本は☆5個じゃ足りません。

あとハンナアーレントの論が完璧であるがゆえに
明け透けに裏側が見えてしまうということにも
興奮した

それと
30年間
ずっと「しまった!」
と思ったことを発見

矢作俊彦氏と井筒俊彦氏を同一人物だと
思い込んでいた

ここで紹介されているのは
後者の井筒俊彦氏の
『言葉を超えるコトバ』論を
井筒俊彦氏が書いているということ
これは読まねばと
急ぐ

利他と無理矢理くっつけた感もあるけれど
本質的に
利他が霊性からやってくるという考え方は
アジア人ならでは理解できる
ところが
ジャックアタリ氏を中島岳志氏が
他著『思いがけず利他』で批判的であるのは
ジャックアタリ氏の『合理的利他』が
極めて西欧的なものだからです


これは当然
親鸞を引用する中島岳志氏とは
場を異にします

だからといって

この本が東洋思想的というわけではなく

ギリシャ悲劇

キリスト教

聖書から『善きサマリア人のたとえ話』が

引用してあります

世界に

通用する

素晴らしい研究成果だと

思います。

 

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