和牛の「常陸牛」など、旧国名を冠した産品のブランド化に取り組む茨城県が、思わぬ壁にぶつかった。
「常陸」が読めない人が多い。
県がインターネットで行った全国アンケートで、20~30代の約半数が正しく読めていないことが判明。
「もう少し浸透していると思っていた」と、関係者に激震が走った。
アンケートは昨年12月に実施。
常陸牛のPRイベントに関し、調査会社を通じて300人から回答を集めた。
その結果、20代では57%、30代では43%が「じょうりく」「ときわ」などと読み間違えた。
年齢層が高い方が間違える人は少なく、40代では33%、50代で「常陸」をは35%。
60代では22%にとどまった。
正解は「ひたち」だ。
常陸牛を取り扱う精肉店「肉のイイジマ」の飯島社長は「お客さんから正しく読まれていないな、という実感はあった。 県外への流通を考えるなら、名前を・覚えてもらえないのは困る」と苦笑した。
茨城県は牛肉のほか、「常陸乃国いせ海老」や、豚肉「常陸の輝き」などをブランドとして押し出している。
県内には「常陸太田市」「常陸大宮市」があるほか、日立市やひたちなか市もある。
県担当者は「県内で生まれ育つとなじみのある名前。 県外の方の認識を考えたことがなかった」と反省する。
県はブランドの認知度向上のため、正しい読み方を浸透させたい考えだが、これといった策がないのも現実だ。
一方、ローマ字で読むことになる訪日客には「HITACHI」ブランドは人気だという。
担当者は「とにかくPRを頑張り、商品を手に持ってもらえれば、常陸の読み方も浸透すると思う」と前向きに話した。
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