経営再建中の東芝が、洗濯機や冷蔵庫といった白物家電事業を中国家電大手の美的集団に売却する方向で最終調整に入ったことが3月15日、分かった。
売却額は数百億円規模になる見通し。
トルコ大手のアーチェリックとも交渉を進めたが、売却額などで美的に好条件を提示されたとみられる。
国内の電機大手では、経営再建中のシャープが台湾の鴻海精密工業の支援受け入れに向けて最終調整中で、日本メーカーの家電事業が相次いでアジア企業の傘下に入る。
東芝は白物家電を手掛ける子会社「東芝ライフスタイル」の株式の大半を売却する。
美的は2014年の売上高が約2兆6千億円で、東芝が販売網を持つ日本や東南アジアに販路を広げ、事業拡大を目指す。
東芝は3月18日に今後の事業計画を説明する際に、白物の売却も盛り込みたい考えだ。
「東芝」の社名を含め、国内外でのブランドの扱いや従業員の雇用などで詰めの協議を急ぐ。
パソコン事業は富士通、VAIOと統合を検討しており、3月中の基本合意に向け調整を進めている。
医療機器子会社の東芝メディカルシステムズの売却も週内にキヤノンと正式合意する見通し。
2016年3月期の連結純損失は7100億円を見込んでいたが、売却により赤字は大幅に圧縮されそうだ。
東芝ライフスタイルの2015年4~12月期連結決算の営業損益は356億円の赤字だった。
東芝は業績悪化の一因となっている白物家電事業の売却で、2016年度以降の収益回復につなげる意向だ。
東芝は当初、白物家電事業をシャープと統合する案を検討していたが、鴻海がシャープを買収する方向になり、海外メーカーヘの売却に傾いた。
残った日本家電メーカーは大丈夫なのうだろうか。
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