世界最小となる小型恐竜卵の化石を、兵庫県丹波市にある1億1千万年前 (白亜紀前期)の地層から発見したと、筑波大や兵庫県立入と自然の博物館の研究チームが6月23日発表した。
殻の構造などからティラノサウルスなどと同じ獣脚類に属する恐竜が産んだ新種の卵と確認された。
長さ約4・5センチ、幅約2センチで人の親指ほどの大きさ。
重さは約10グラムでウズラの卵ほどと推定される。
小さなサイズの恐竜は化石として残りにくく、姿や生態などに謎が多い。
チームの田中・筑波大助教は「小型種がどのように繁殖や巣作りしていたか解明するのにつながる」と期待する。
2015~2019年、多くの恐竜化石が見つかっている丹波市の「篠山層群」を発掘。
卵の形が残る化石や殻の破片など約1300点を見つけた。
たくさん卵が密集しており、巣の跡とみられる。
最小の卵化石は、篠山層群から出土した大型恐竜「丹波竜」の発見者にちなんで「ヒメウーリサス(かわいい卵の化石)・ムラヵミイ」と命名した。
成長すると重さ2キロほどになるとみられる。
このほかにも新種を含む3種類の卵が見つかり、多様な小型恐竜が共存していたと考えられる。
恐竜の卵化石はスペインやモンゴルなど各地で発掘されているが、「人のこぷし以下のサイズはめったにない」。
チームは卵の構造を詳しく調べ、親が卵を温めたのか、地中の穴に産み落としたのかといった生態を明らかにしたいとしている。
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