2024年元日の地震で震度6弱以上を観測した石川県・能登半島の7市町で、墓じまいや墓の引っ越しに必要な「改葬許可申請」の件数が昨年は大幅に増え、2024年11月末時点で既に例年の4倍を超えていることが2024年12月29日、各市町への取材で分かった。
半島では地震で墓石が倒れるといった被害が出た。
ただ、多くの家が倒壊するなどした被災地では住宅の復旧や暮らし再建が優先され、修繕まで手が回らない墓では遺骨を適切な状態で納められないため、墓じまいや移設の動きが広がったとみられる。
各市町によると、4月~翌年3月で集計する6市町の改葬許可申請は2024年4~~11月に計419件に上り、内訳は珠洲市82件、輪島市87件、七尾市105件、穴水町41件、志賀町43件、申能登町61件。
能登町は1~12月で集計しており、2024年11月までに281件だった。
7市町の直近5年の申請件数は平均して約160件。
2024年は11月までの数字を単純に足しただけでも700件となる。
改葬が増えた理由は、多くの自治体が「地震による墓の倒壊」「震災による墓じまい」などと地震の影響を挙げた。
生活拠点を移した住民も多く、墓参の機会が減ったことも要因とみられる。
輪島市は、2024年9月の記録的豪雨の後に申請が急増したとしている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます