欧州連合(EU)で7月3日、プラスチック製や発泡スチロール製の使い捨て食器や食品容器の市場流通を禁止することなどを盛り込んだ新規則が施行された。
欧州委員会は海洋ごみの80%がこうしたプラごみだとしており、新規則実施で欧州の海岸を汚すごみが70%減ると推計している。
EUは世界のプラごみ対策の主導権を握る構え。
欧州委のティメルマンス執行副委員長は新規則について「人々の健康と地球を守る後押しとなり、持続可能なビジネスを刺激し、循環型経済に近づく」と述べた。
禁止対象は外食産業の使い捨てスプーンやフォーク、ストロー、皿など海岸を汚す上位10品目を選んだ。
プラスチック素材を使った漁網や食品包装、たばこフィルターなどの回収・処理費用の製造者負担や使用制限も規定した。
日本では6月、プラごみのリサイクル強化と排出削減を目指す新法が成立し、来年4月施行を目指しているが、禁止にまでは踏み込んでいない。
EUは使用済み飲料ペットボトルの回収率も向上させ、2025年までに77%、2029年までに90%とすることも定めた。
プラスチック以外に選択肢がないものは例外的に流通を認める。
EUは新型コロナウイルスで打撃を受けた経済を立て直す「復興基金」創設のため、使い捨てプラ製品への課税を検討している。
コロナ禍で使用が急増した使い捨てのマスクや手袋などは規制の対象外。
日本も遅れをとらないようにしてほしいものだ。
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