米国や日本など43力国は7月24日、北朝鮮が海上で積み荷を移し替える「瀬取り」の手ロで、国連安全保障理事会が定める制限を大幅に超える量の石油精製品を密輸入しているとして、安保理制裁違反を指摘する文書を安保理の北朝鮮制裁委員会に提出した。
瀬取りは1~5月だけで56回に及ぶ。
2017年12月の安保理決議は北朝鮮への石油精製品の年間供給上限を50万バレルと定めたが、北朝鮮は1~5月だけで計160万バレル以上を密輸したと分析。
北朝鮮が「石油精製品輸入の主な方法として定期的に」瀬取りを続けていると指摘した。
各国は北朝鮮への石油供給量を30日ごとに制裁委に報告する義務がある。
今年1~5月に合法的に石油精製品を供給したのは中国とロシアのみで、供給量は10万バレル超。
43力国は制裁委に対し、国連加盟国が北朝鮮への石油供給を直ちに停止し、瀬取めるよう公式に求めることを要請した。
米国連代表部は2018年7月と2019年6月にも同様の文書を制裁委に提出したが、申口が異議を申し立て、結論が先送りされた。
制裁委の専門家パネルは2月にまとめた報告書で、北朝鮮が2019年1月~10月に瀬取りで密輸した石油精製品は「年間供給上限を何倍も超過した」との米国の試算を紹介。
中ロは「決定的な証拠」を求めて反論している。
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