全国で唯一、不登校生を受け入れられる香川県三豊市の夜間中学に、不登校の中学生3人が入学を希望していることが6月21日、学校関係者への取材で分かった。
体験期間などを経て早ければ9月にも入学する見通しで、実現すれば全国初。増加傾向にある不登校生の学びの場の一つとして、今後全国的に広がることが期待されそうだ。
文部科学省によると、不登校生の受け入れには、生徒の実態に配慮した柔軟な教育課程が実施できる「不登校特例校」の指定を文科省から受ける必要がある。
4月時点で全国に21校あり、夜間中学は同校のみ。
学校関係者は「異なる世代や国籍の人たちの中で学ぶことは意義がある。 全国的な広がりにも期待したい」と話す。
関係者によると、市教育委員会は正式入学までに必要な手続きを、(1)見学や説明会への出席、(2)スクールソーシャルワーカーとの面談、(3)臨床心理士との面談、(4)1ヵ月以上の体験入学と定める。
校区外からの通学には市教委の就学許可を得る必要がある。
3人は県内の中学3年生で、すでに(2)の手続きまで終えており、その後の体験入学などを経て意思が変わらなければ正式入学する見込み。
他にも県内外の中学1、2年生やその家族が入学を検討しているといい、受け入れは今後本格化するとみられる。
夜間中学は義務教育を終えていない人たちを対象としており、高齢者忙加え、近年では外国人も通う。
三豊市の夜間中学は市立高瀬中に夜間学級を併設する形で4月に開設し、6月時点で外国籍の2人を含む10~80代の男女9人が在籍。
学齢期の生徒はいない。
文科省は年間30日以上欠席した生徒を不登校と扱っており、最新の2020年度の調査で中学生は約13万3300人。
この10年前の2010年度は約9万7400人で、増加傾向にある
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