「ふくふく」を出て、桜木町駅に向かう。エスカレーターで地上に出たところで、驚いた。「川村屋」が営っているのだ。
2023年2月末、123年の歴史を閉じたと聞いた。それから半年、娘さんが後を継ぎ、お店を再開したというのは後で知った。実に娘さんが7代目らしい。
再開は9月1日。この記事は訳あって9月10日のこと。つまり、再開から10日目のことである。
お店はその再開の熱気がまだ残っていた。喜び勇んで、店内に入り、「鳥そば」を買おうと食感機に並んだら、見事に売り切れていた。仕方なしに、「かけそば」をいただく。
「川村屋」の復活は様々なメディアに取り上げられており、今更ここに記す必要もない。かいつまむと、6代目店主がご自身の健康年齢を考え、店をたたむ決意をされた。年間で年末年始の5日間しか休めないらしい。その気持ち、よく分かる。ただ、もう少し違う事業承継もあったのではないかとも思う。一旦、閉業したものの、事業の継続に手を挙げたのが、6代目の二番目のお嬢さん。そして9月1日に復活を遂げた。1900年の開業以来、最大の危機を回避したのである。19世紀から続く老舗。たかが駅そばではない。
一口、つゆをいただく。
うまい、これだよ、これ。
桜木町に来たら、これ!
再開にあたり、「鳥そば」で50円の値上げをされたらしい。
ただ、そんなのは関係ない。存続は消費者も巻き込んで代価を支払うべき。
横浜の、いや駅そばの最高峰の灯火を消してはならないのだ。
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