定期券を持つことがなくなってから、王子に来ることも減った。ちょっとした用事のため、久しぶりに王子に行き、なんか飲むかなと思いたち、店を探すのが面倒だなと考えたら、「日高」を思い出した。久しぶりに行ってみようか。
調べてみると王子の「日高」に入るのは約14年ぶりのことだった。王子で立ち飲みは「平澤」さんばかり。つい14年ものブランクを作ってしまった。
店内に入り、まず驚いたのは座飲みになっていたこと。椅子があるのである。14年もの間、客も高齢化し、立てなくなってきたのだろうか。最近、転ぶ立ち飲みは少なくない。
適当な場所にポジションして、メニューを開く。オーダーはタッチパネルではない。この店は相変わらず、バーコードの読み取りだ。ただ、読み取りのペンが少しハイテク化しているような気がする。
最初のドリンクのみ、口頭で注文。元気なお母さんが来て、「ホッピー」白(430円)をコールした。お母さんの対応がとても気持ちいい。店内は経年で多少、古くはなっているが、清潔だった。
さてさて、何をいただこうか。
まずは、「つくね」タレ(280円)と「ウィンナー焼き」(240円)からスタート。
「日高」に来ると、どうも「つくね」を頼んでしまう。
「ホッピー」はうまいし、「つくね」もいい。やっぱ安定の「日高」。
「おかわりウォッカ」(240円)を早速追加。
「日高」の良さは、一言で言えば、ジャンクっぽいところなんだと思う。東十条店よりもメニューが豊富で、何を頼むか迷う。
15時過ぎの店内は老人一人客が4人いた。それぞれ一人の世界に没入している。不思議な空間だ。
「おかわりウォッカ」をもう一杯おかわり、「鳥の照り焼き」のようなものと、「コロッケ」(180円)を続け様に追加。
自分としてはもう頼み過ぎなのだが、久しぶりの午後休みなので、はしゃいでしまったのかも。
その後、この王子の「日高」は店をたたんだときいた。自分のラスト訪問の時には何もアナウンスがなく、突如閉店は決まったのかもしれない。長く通った店ではないので、何かを言える立場にはないが、地元の立ち飲みの灯りが消えるのは寂しい。ただ、14年ぶりに訪問できたのはよかったと思う。立ち飲みの神様からの虫の報せだっのかなと思ったり。
日本の立ち飲み界に初めてFCの概念を導入した「日高」。その後、ナショナルチェーンは「晩杯屋」などにとって変わったが、「日高」は今も、自分を楽しませてくれている。一方、「晩杯屋」はもうクオリティが低下し、もはや見る影もない。
王子の店舗はなくなるが、東十条の店舗でこれからも「日高」を堪能しよう。
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