居酒屋さすらい 1402 - これが無料のお通しかっ！ - 「光栄軒」（荒川区荒川）

ひざげりさんのブログに度々登場する「光栄軒」。驚愕のお通しと驚異の盛りで、名を馳せる町中華だ。機会があれば行ってみようと思い、とうとうその日が来た。

京成電鉄、新三河島駅を降り、しばし歩く。約15分程度歩き、店に到着すると、そこは正真正銘の町中華だった。カウンターは7,8人座ればいっぱい。小上がりはテーブルが3卓。本当にこじんまりとしている。幸いなことにカウンター席が2つ空いており、ボクは奥から2番目の席を確保した。

紹興酒（400円）を常温で。

つまみは「肉野菜炒め」。

さて、お通しは何が出てくるか。常連のひざげりさんは、無料のお通しが2品も出てくるという。一見の自分は果たしてどうか。何も出てこなかったら、ちょっとショック。でも、お通しは無料だから、それを望んじゃいけないよな。そんなことを考えながら、待っていると、「お通しです」という一言とともに出てきたのが、これ。

ポークソテーに目玉焼き×2。

え？え～？これが無料？

これ、すごくね？

申し訳ない（ひざげりさん風に）。

一口たべて、もう感動。そして満足。これだけで充分。以前も書いたけど、目玉焼きが出てくる酒場（食堂）に、ハズレはない。

ボクの隣のお兄さんは、「炒飯」（550円）を召し上がられている。そのボリュームときたら。噂ではごはんの量が2.5合とか。隣のお兄さん、途中で食べきれなくなり、残りを持ち帰りに。こんな食べ方もありなのか。まるでハワイみたいだ。そうこうしてると「炒飯」をto goするお客さんが来た。

それを機に、カウンターでは、来年に引き上げが予定されている消費税率の話題になった。あの複雑な軽減税率である。店内で食べる税率とto goの税率が違うという対策は、中小の会社ではなかなか難しい。レジを2台にできるはずもないし、いちいち計算するのは面倒だ。ましてや、ボクの隣にいた、お兄さんみたいに、食べてる途中で持ち帰りというケースも実際にある。ここまで、制度設計は考えていなかったのだろう。カウンターを隔てて、中と外で激論が交わされていた。

ボクは、お通しをやっつけ、「肉野菜炒め」にとりかかっていたのだが、これがまた激うま。

テレビは日米野球を映し、いかにも町中華のどこにでもある風景なのだが、カウンターに出てくる、それぞれの料理は、見慣れない光景だ。

〆は「炒飯」と決めていた。だが、並盛りはもう食べられない。ひざげりさんに倣って、「半炒飯」にしよう。

「紹興酒」をもう一本追加し、ゆるゆると飲みながら待っていると、「半炒飯」がすぐさま出てきた。出てくるのも速い。

「半炒飯」なのに、普通に一人前のボリューム。これまた素晴らしい。炒飯の色はやや薄く、味付けも濃くない。最近、油分や科調が、わんさと入っている炒飯をよく見かけるが、「光栄軒」のそれは、炒飯本来の味だと思う。もしや、無科調なのではないだろうか。

すっかり、お腹がいっぱいになって、会計をしてもらった。1,890円也。「紹興酒」が2本で800円だから、「肉野菜炒め」と「炒飯」で1,090円。「炒飯」は半炒飯でも550円だとしたら、「肉野菜炒め」は460円？

安すぎ！

実は、お通しについて無料という情報は半信半疑だった。いくらかとられるのではないかと、そういう思いもあった。けれど、そうではなかった。疑った自分が恥ずかしい。

しかし、腹が苦しい。歩くのも困難なくらい。計画では、「光栄軒」の次にもう一軒行こうと思っていたが、もうダメ。今夜は試合終了。

しかし恐るべし「光栄軒」。週に1度は行きたい。行かないと、申し訳ない。