
京急の新馬場駅を降り、何度も何度も、この店の前を通り過ぎては、いつも夢見てきた。昼も夜もいつも満員。きっと、極上の中華があるに違いない。でも、何故かいつも縁がなかった。けれどようやくチャンスが巡ってきた。日曜日の昼下がり。「台湾キッチン 」に入ることが叶った。
町中華という外観ではないが、高級中華という風でもない。その様子が外観から滲み出ている。そもそも、キッチンというのがいいじゃないか。かといって、一般的な町中華にあるようなカレーやオムライスが出てくる訳ではない。だから、「榕城」は町中華ではなく、あくまでも台湾料理である。
お店に入った。店内左側が小上がり。あとは4人掛けテーブルが並ぶ。自分が店に入るのと同時に小学生がお店に入ってきた。どうやら、お店の息子さんの様子。小上がりに座り、これからお昼ご飯を食べるようだ。微笑ましい光景である。
メニュー表によるとランチは全5種類。値段は一律800円である。5種類もあると、とにかくもう迷ってしまう。あれやこれやと思案し、台湾らしいものをいただこうと思い、チョイスしたのが、「五目野菜煮込み」。ビールも飲みたかったが、ここはグッと抑えた。
定食ランチはものすごいボリュームだった。大盛のごはんだけでなく、サラダに加え、デザートの杏仁豆腐までついてきた。
肝心の「五目野菜煮込み」はというと、これがやっぱりうまいんだ。たっぷりの野菜から沁み出す芳醇なお出汁が、まるでひとつになるように油に沁み出す。なんともいえない深くて、奥行きのある旨さが口いっぱいに広がる。醤油ベースに、中華特有の様々な醤が絡み合っている。でもやっぱり味を引き締めたのは五香粉。八角の香りが、いかにも台湾飯を形成している。
たまらなくうまい。ご飯もふっくらと炊けているし、実にうまい。
当たり!の店。あぁ、やっぱりビールが飲みたいな。
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