
立ち飲みラリー山手線編。さすが日本一、二を争うビッグシティ渋谷。立ち飲みがいっぱいである。そろそろ、京王線の駅周辺から抜け出し、センター街らへんに駒を進めたいところだが、まだまだ立ち飲みが多くひしめきあっているようだ。
道玄坂の急な坂に差し掛かったところで、店に並ぶ行列を見つけた。なんだろうと駆け寄ってみると、立ち飲みだった。
「魚がし ふくちゃん」。
魚系の立ち飲み。渋谷では珍しいなと思い、列に並んでみることにした。列はそんなに長いものではなく、ボクの入店はそれほど時間はかからなかった。店は15坪くらいか。それほど広くはない。20人くらいで満員か。
ボクは、一番入口に近いカウンターに案内された。その際、店の女性にこう声をかけられた。「ご利用は一時間、オーダーは一回でお願いいたします」。
え?思いもかけないルールだった。滞在一時間というのは理解できた。オーダー一回というのが分からない。最初のオーダーが全てで、追加できないということか。飲み物はどうなんだ?飲み物は計算通りにはいかない。最初に全てを頼まなければいけないのか。ボクは考えあぐねた。
メニューは魚がびっしり。値段は安くないが、小さなホワイトボードに、びっしりとメニューが書かれている。ともすれば、読めないような字もある。
店の大将はさすがに貫禄がある。自分の店が出すものに自信がみなぎっている。
赤身に、鯨、しらすおろしといったものまで。一回きりのオーダー、追加ができないというプレッシャーで、注文を決定できない。
酒はまず、最初に決まった。「ふなぐち 菊水 一番しぼり」の缶酒。コンビニで買ったら200円台だが、ここでは600円。高いとは思いながら、旨い酒なので迷わず注文。お通しは「冷奴」。
肴は、「ポテトサラダ」(380円)に「しめさば」。事情がよく分からないので、その辺でやめといた。結果的にこの策が功を奏した。いずれの料理も立派だったからだ。ポテサラはもちろん手作り。ボリュームも抜群。しかも繊細に作られていた。
酒がそっこうでなくなった。けれど、周囲の様子を窺うと、どうやら飲み物のオーダーは、一度きりではなく、受け付けてくれる。ボクは「ふなぐち」をお代わりした。
しめさばもポテサラも絶品だった。この店、並ぶはずだよ。
より、多くの人に味わってもらいたいと、時間制限を設けているのだろう。
ちなみに、店内は禁煙。完全禁煙の酒場に初めて出会った。それでもお気はひっきりなし。居酒屋にタバコは要らないということを実証してみせた。
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