
キッチンカーの魅力はなんといってもそのエスニック性であり、また固定店舗ではいただくことができないニッチ性にある。普段、街のキッチンカーを注視しながら見ているが、ほとんどが唯一無二の存在で、そのオリジナル性が本当に面白い。
「ミラーン」はインドカレーのキッチンカーで、ある意味、キッチンカーの王道ともいえるが、南インドをテーマにしたカレーは、やはり他でも見たことがない。南インドのカレーというと、一見うるさ型のファンが集うイメージがあるが、「ミラーン」のカレーはどちらかといえば入門編だ。「マサラチキン」を筆頭に、「キーマ」や「野菜カレー」といった分かりやすいメニューが特徴的である。敷居は高くないものの、味は中級編といったところ。南インドを旅した人にとっては「ちょっと違う」とも思うが、しっかりしたスパイシー感は玄人でも充分に楽しめる。しかも、全て辛いカレーではなく、中辛、甘口とカレーが用意されている。元々は葛飾区の固定店舗の町インド店らしい。食べログ点数3.40は人気店と言え、そのカレーをアキバでいただけるのだから、ありがたい。
お米はジャポニカ米のターメリックライス。値段は650円とキッチンカーではかなり安価な設定というのも嬉しい。また、あいがけも出来るので、いろいろ試したい人には嬉しい設定だ。
前回、定番メニューの「マサラチキン」をいただき、大いに感動。今回もますばガラムマサラは外せなく、「キーマ」とのあいがけに。その「キーマ」もじっくり煮込まれ、水分をほどよく飛ばして、旨味がしっかり凝縮されていた。酸味は強くないが、トマトの味わいが心地よい。カレーソースがややオレンジなのは、コクだしにバターを使っているからだろう。これがまろやかさにも作用し、味わいを重層的にしている。
もはやアキバの屋台村の顔ともいえる存在である。なお、トラックは複数台所有しているらしく、この日は軽トラ。荷台に背の高い部屋を乗せていて、キャビンの上まで箱があり、機能的なクルマになっている。車高はゆうに2mはあるはず。スーパーハイトどころではなく、ウルトラスーパーハイトワゴン。これなら、盛り付けに屈む必要はなく、盛り付けは楽だろうと想像する。足元もマッドカバーを付けるなど、スタイリッシュに決めたトラックに仕上げている。
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