A社からの呼び出しで久しぶりに田町に行った。ところが、約束の時間は14時。打ち合わせに1時間を要しても15時。「宗屋」の開店が16時半。この1時間半をどうするか。
そこでB社に行くことにした。札幌で行った講演の請求書の宛名を変えてほしいとの依頼があり、手渡しで請求書を差し替えに寄った。担当者は会議中で、部署の女性に請求書を預けた。その帰り、BP社に行ってみた。O代表と話し込めば、すぐに16:30になるだろう。
ところが、O代表と話していると、「今晩、軽くいかない?」となった。やはり、そうきたか。「軽く行こう」となって、軽くなった試しがない。Oさんの誘いなら断れない。かくして、今回も「宗屋」行きは泡と消えた。
慶應通りの商店街入口で待ち合わせをして、さてどこへ行こうかとなった。特にアイデアもないと伝えると、Oさんは、「じゃ、『がんぎ』に行こう」と言った。
「がんぎ」は久しぶり。後で調べたら実に6年ぶり。その時は「蕎麦屋さすらい」で使っており、居酒屋としては9年ぶりの訪問になる。ちなみに、このお店はOさんから教えてもらった立ち飲みである。
店内に入ると、お店のお母さんが「あら、Oさん」と挨拶した。Oさん、今もこの店をよく利用しているのだ。6年ぶり4回目の自分なんかは当然覚えられていない。
まずは「生ビール」で乾杯。
しかし、このお店も息が長い。新潟色を出した蕎麦と酒で、今や田町立ち飲みの顔になった。店主の実直で丁寧な仕事ぶりが素晴らしい。しかも、酒肴の数々が魚介というのが、また酒飲みの気持ちを昂らせてくれる。刺身あり、煮付けあり、焼き物まである。立ち飲みとは思えないクオリティだ。
魚はもちろん、この店にはもう一つのマストメニューがある。
「栃尾油揚げ」。
言うまでもなく、新潟郷土料理である。
「イカの一夜干し」と「あん肝ポン酢」、そして「栃尾油揚げ」をオーダーしたのを見計らい、自分は「吉乃川」にスイッチした。
酒のラインナップもいい。何しろ、新潟だから。
ついつい田町は「宗屋」一択で、ここ何年かは過ごしてきた。すっかり「がんぎ」のことを忘れていた。キラリと光る酒と魚。
やんちゃな「宗屋」に対して、「がんぎ」は大人の立ち飲みだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます