あらかた仕事を片付けて、高崎の町をぶらついた。
昔行ったことのある商店街を目指して歩いてみた。その当時も寂れていたが、あれから15年、一体どうなっているのか。そんな興味があった。
ただ、昔は盛り場だったと思われるアーケード街は昼と夜で、その表情を変える。アーケードに着いた時、まだ辺りは明るかった。店を閉めているお店はあったが、寂れている悲壮感はなかった。
どこか営ってる酒場はないかと淡い期待をしていたが、そんなお店は皆無。やがて、ジャンさんのブログに度々登場する「梅ふく」を見つけたが、まだ営業前だった。仕方ない。駅前に戻るか。
駅前に戻る道中でも、酒が飲めそうな店は見つからず、とうとう駅前近くまで来てしまった。これは困ったことになった。作戦を変えて、町中華でも探すか。ところが、その中華すら見つからない。もうなんでもいいや、と思い始めた矢先に見つけたのが、「ESSENCE」だった。外観は居酒屋てまはないが、赤提灯が軒先の出ている。一応、何かは飲めそうだ。
時刻は16時ちょうど。
ドアを開けると、いきなり犬に吠えられた。店内入口にケージがあり、チワワがいるのだ。そして若い男女がカウンターに座っている。自分が入店するのを見て、女性の方が近づいてきて、「お一人ですか」と言った。
その男女はどうにも店員には見えず、厨房の店主と親しいがため、なにげなしに店を手伝っている人のように見える。年齢は20代前半。なんとなく玄人っほく感じるのは、もしかすると本業で水商売をしているのではないかという匂いがする。いきなり犬に吠えられるし、不思議な空間に迷いこんでしまった。客は誰もいなくて、4人掛けテーブルに通された。メニューを眺めたが、なんだか楽しそうなものはなく、ビール以外で唯一飲めそうだったのが、「ハイボール」だった。いきなりもう失敗モードだった。せめてつまみを一つくらい頼まねばと、これまた消去法で検討して、「枝豆」をオーダーした。
しかし、その「枝豆」すら失敗だった。塩がかかりすぎて辛い。早く帰れという嫌がらせなのかとすら思った。
パソコンを開いて、さっき書いた原稿のチェックをしようとしたら、今度は3人組の若い男女が入ってきて、店内はいきなり賑やかになった。彼らは生ビールを頼み、大声で会話した。自分のすぐ横のテーブルである。彼らの顔は見なかったが、会話の内容から推察すると地元在住で、年齢は20代前半と思われ、どうでもいい話しを延々とした。
高崎に若者がいることはいいことだが、どうにもその若者らはろくな仕事にありついていない。そんな思いを抱いてしまった。首都圏の高崎でも、若い奴らは東京へ行ってしまうのだろうか。
彼らは友達の消息について話題にした。誰々は今、何の商売をしているとか、誰々は借金で行き詰まったとか。そのうち、女の子が、親しかった友人が、助産師と看護師の二刀流になったことを話題にあげた。
「看護師と助産師の資格は最強」と友人を持ち上げた。
どうやら彼らも将来を案じて考えるところがあるらしい。
ただあまりにもうるさかったのと、「枝豆」がしょっぱすぎたので、店を出ることにした。
なんだか余計な金を使ったなと思い、空しい気持ちになった。
私も店の前をよく通りますがいつもスルーしています。キャッチガールがいませんでしたか?
住んでた頃「学園祭レベルだな。そんなんじゃぁ東京では営っていけないよ」そう思う店にも入りました。高崎は若者が営っている店が少なくないですが、私から見たら味も料理も接客もイマイチで「ちゃんと修養したの?まだ独立には早いんじゃないの?」的な店があります。
空き物件が多いから若いうちに一国一城の主になれちゃうんですよね。雇用の需要もそんなにないようだし。
お客もお店の知り合い、馴れ合いが目立ちます。常連ともまた違うんですよね。
店で店主や客と会話できるようになりましたけどね。
空いているお店がなく、仕方なしにこの店に入りました。キャッチガールはいませんでしたが、店内にいた女性がその役の子だったのかもしれません。
学園祭レベルっていう表現はいいですね。まさにそんな感じでした。お店として体をなしてないというか。その割に飲み物が異様に高い。
ちがっかりです。
ジャンさんが見つけた数珠のお店。ジャンさんの苦労がいかほどだったか。なんとなく分かったような気がしました。
犬がいる時点でこの店はダメだなって思った。
その犬、後から入ってきたお客さんにも吠えてたし。
飛行機の客室にペットを乗せる議論があるけれど(実際にペットOKの航空会社もあり)、どうなんだろうね。